電車の中で大量破壊兵器の異臭を放つオジサンが隣に座ってしまった今日この頃、皆さん毒を振り撒いてませんか?
汗腐さ+酸っぱい香水の匂い+腐ったたまごの匂い+玄関に置いてある芳香剤の甘い香りが4:3:2:1の割合でブレンドされてました。
そこに言葉なんて必要ありません。
外に出た時、思わず新鮮な空気を求めて駆け出してしまいました。悪夢を拭い去るように。
さてさて晩ご飯。
はだけ浴衣で行くわけにもいかないので、きっちり着替えて食堂へ。
当然、机を挟んで向かいには誰もいません。
たまに目が合う老夫婦の怪訝そうな視線からは『かわいそうオーラ』すら感じてしまいます。
ええ大丈夫ですよ。いつもの事ですから。
箸や顎で指されるのも慣れてます。
すっかりお腹を空かせた森のあら熊さん…じゃなくてガイハさんは前菜をあっという間に平らげてしまいました。
誰よりも早く席につき、誰よりも早く食べ終えてしまう達成感。そして空虚。
次の料理が出て来るまで辺りを見回していると、一人の老人を発見しました。
おぉ同志!
思わず両手で握手を求めに行きたくなったのですが、
よくよく見ると
テーブルいっぱいに広がる酒・酒・酒。
まるでテイスティングをするように、日本酒からワインまで次から次へとお酒を注文していました。
飲んだくれの神、極楽浄土の住人でした。
あの場に交じったら、とても帰って来られそうもないので、もくもくと食事に没頭する事にしました。
当然、誰よりも先に食べ終え、温泉に。
それから星空を眺めながら夜道を散歩して、恒例の『食わず嫌い王』タイム。
案の定、嫌いなものを当て一人ガッツポーズ。
夜の静かけさ漂う廊下に響き渡る
『よしっ!』よしっよしっよしっヨシッ…(エコー)
そして、お酒を飲みながらお菓子タイム。
デブまっしぐら。
蒲焼き太郎にビール…大人と子どものコントラスト。
いったい、どれだけの子どもが、ビール片手に駄菓子を食べている父親の背中を見て育ったのでしょうか。
そんな事を考えていたら、眠りの世界に落ちていました。


