本日は2011年3月11日に発生した東日本大震災から丸10年の日です。

改めまして、被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。

 

今回は災害時の情報について考えて見たいと思います。

 

大きな地震発生の数秒前に発表される緊急地震速報は本当に便利な情報源です。

緊急地震速報の精度も日々向上している様に思えます。

それでも緊急地震速報の誤報や実際は大きな揺れが起きなかった場合もありますが、「大した揺れではないだろう」・「誤報だろう」という気持ちではなく、緊急地震速報が発表された際には、大きな揺れに備えて冷静に身の安全の確保が必要になります。

日頃から緊急地震速報発令から実際に揺れ出すまでの数秒間にどうすれば身の安全の確保が取れるかを考えておくと、いざという時に冷静に身の安全が確保できると思います。

 

SNSの普及により、地震を予知する様な、いわゆるフェイクニュースの類の偽情報が後を絶ちませんが、気象庁「地震予知について」に以下の記載がありますので、引用致します。

地震の予知はできますか?

○月×日に□□地方で大きな地震があると聞きましたが、どうでしょうか?

 

 地震を予知するということは、地震の起こる時、場所、大きさの三つの要素を精度よく限定して予測することです。例えば「(時)一年以内に、(場所)日本の内陸部で、(大きさ)マグニチュード5の地震が起こる」というようなあいまいな予測や、毎日起きているマグニチュード4程度以下の小さな地震を予測するような場合はたいてい当たりますが、それに情報としての価値はあまりないと考えます。少なくとも「(時)一週間以内に、(場所)東京直下で、(大きさ)マグニチュード6~7の地震が発生する」というように限定されている必要がありますが、現在の科学的知見からは、そのような確度の高い地震の予測は難しいと考えられています。

 以上により、一般に、日時と場所を特定した地震を予知する情報はデマと考えられます。お聞きになった情報で心配される必要はありませんが、日本は地震国であり、地震が起こらない場所はないと言っても過言ではありません。日ごろから地震に対する備えをお願いいたします。

地震を予知する内容の偽情報のデメリットとしては、「地震を予知する偽情報」→「不安感を煽る」→「偽情報のため実際に地震が起こらない」→「それに慣れてしまい肝心な緊急地震速報もスルーしてしまう」という情報慣れが一番の懸念点だと私は考えています。

また、この様なフェイクニュース・偽情報であっても、一般の方の親切心により「他の方にも知らせてあげよう」と善意に考えて、様々な媒体で拡散してしまう傾向にあります。

気象庁「地震予知について」にも記載がある通り、フェイクニュースの類の偽情報に惑わされる事なく、普段から「いつ地震が来てもおかしくない」という心構えをしておく必要があると思います。

 

上記の場合には実際に地震が発生していないためそれほど深刻ではありませんが、実際に地震が発生した後のフェイクニュース・デマ情報には、偽情報が大きく拡散し大変混乱を招いてしまう原因になります。

災害時にはSNS等の情報に頼らず、信ぴょう性が高い気象庁・内閣府・新聞社・市町村・テレビ局・ラジオ局のサイトやメディアで情報収集する事が最善となります。

しかし、災害時にはWEBサイトよりもSNSの方が繋がりやすい傾向もあります。SNS自体が悪いわけではなく、TwitterアカウントのNHK生活・防災首相官邸(災害・危機管理情報)といった信頼のおける情報元から発信された情報は信用して問題ありませんし、拡散しても問題ありません。

 

災害用伝言版については以下のブログをご覧頂ければと思います。

 

あれから10年の節目だからこそ、防災グッズの確認や避難場所の再確認といった事前の防災対策が必要ではないかと思います。

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