維新が高市に取り入る時に12の約束をさせたと盛んにそのことの宣伝をしているし、一部メディアはそれが保険財政の健全化・現役世代を守る一手と喧伝しているものまである。
現実にテレビCMから新聞、雑誌などの広告にはOTCがたくさんあり、多くは医療法に違反しているのではないかと効能・効果を盛んに謳い、見えないくらい小さい字で「個人の感想です」と断り書きを入れて平然。それらを見ると、堂々たる日本の薬業界の大手企業からキリン、サントリー、ライオンなど大手企業がいたから薬で儲けてるの?と聞きたくなるくらい売っている。安倍政権の時代から経済優先で様々な「規制緩和」でこうきた流れがどっと始まった.。
気がつけば医療関係者だった私も、(子どもも妻も皆医療従事者だったが)身の回りにOTCだらけだ。おなかぽっこりを解消する〇〇、お通じのための便秘薬、目のぼやけをなくすをロートV〇〇」なと服用し、人工レンズの手術をした病院が熱海でそこで出ている点眼薬だけで行くのが面倒で先日近くの薬局にお薬手帳持って行って聞いたら全く同じ内容の点眼薬があったので買った。980円だった。ついでにその眼科に先週受診したら、睫毛抜去が大量にあった。初めて内反症という眼瞼の老化からきてて睫毛が目に入るらしい。面倒なら手術もあるよと言われた。それはそれとして、その睫毛抜去後や普段使いの点眼を処方してもらった(来月定期受診もあるのであれまでの2本)。
さて、問題のOTC問題だが、昨年、問題になったのは機能性食品として売られていたものの中に製造過程で腎機能障害を起こす成分が混入していたということで大問題となった。薬ではないが「機能性食品」として宣伝では効能・効果を謳う「食品」というか事実上薬剤が大手を振って出回ってるではないか。これら以外にも育毛剤の違いもたくさんある。薬品として認可されたものもあるがまったく違うものがあたかも「育毛」効果があると言わんばかりのものも無数に出ている。こうしたものも、一歩間違えば人体に有毒で害をなすものがいつ出てこないとは限らない。
そして、もっと言えばこれから冬にかけて風邪薬などばんばん宣伝している。一昔前なら医療法の喧伝規制に引っかかるよう効能・効果を過大にというか誇大に宣伝してるものが多い。
さて、こうしたOTC(Over The Counter)と言われるもの自体他国よりも緩く許されてるという。したがって、普通に風邪薬が街中で買えるのだから、保険から外せというのが今の維新などが声高に言ってる保険財政を改善して保険料を引き下げる策に通じて行くのだ。年寄りなどの整形的な痛みへの対応のぱっぷ剤も典型的に取り上げられるが、これだってそもそもその痛みが何が原因かわかっているのかということがある。そういう時に、まず医療機関にかかって痛みの原因が解明できて、バップ剤や塗り薬などが有効かどうかが判断されて、それらが長期、慢性化するかなどで、しょほう処方箋に頼らないで市販薬(OTC)に頼っていいかなど判断がついてからならわかるのだ。そうしたことは別にOTC類似薬は全部保険から外せというのは乱暴な話なのだ。
現役の負担を減らすために診療報酬を削減するというやり方は、日本の一般医療の質を下げていく可能性すら増えてくる。こんなことで社会保険医療費が削減できて保険料を減らせるという非科学的なことを主張する維新は単純すぎるのだ。あらゆる媒体で胃腸薬から便秘薬、頭痛薬など事実上無制限に大量の広告となっているが、本当はそれらの症状があるときはまず医療機関を受診して調べることが肝心なことと伝えなければならない。そして正しく医療を使っていくことが、遠回りのように見えて結局は医療費の削減に繋がるというものだ。異常を早く見つけることや健康のための運動、スポーツのすすめによる積極的な健康づくりなどこそが、医療費を削減させる王道であるということだ。
政権によって歪められて、早くに機能性食品などエセ薬剤などが許可され街に溢れすぎたことが医療を歪めてきたのだ。そうした本質を見ないで維新が安易に社会保険料を削減する安易な道を行きながら、正論ヅラするのをやめさせたい!