映画『52ベルツのクジラたち』待望の本屋大賞受賞作の映画化 | 昼は会計、夜は「お会計!」

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 原作は読んでいなかったが賞を受賞した時に話題になって記事ぐらいは読んでいた。

 すごい傷ついた貴瑚(きこ・杉咲花)は、親からの客体であざだらけで声も出ない子と出会う。 

何しろ貴瑚自身がとんでもない虐待をうけて人生がズタズタにされていた。そんな彼女に手助けした安吾(志尊淳)によって地獄のような家から出ることができる。そんな貴瑚がなんとか世の中に溶け込んでいたと日々がその会社の社長の息子の専務(宮沢氷魚)と仲良くなり全く違った人生が始まったかにみえる。

 しかし、そこから人生がとんでもなく変わっていく。ネタバレを避けると詳細は書けないが、親からの虐待が軸にあり、トランスジェンダーがあり、世の中に孤独を抱えている人が実に多いと言うことだ。それらが絡んでいく中で、親からの虐待で「ムシ」と呼ばれていた少年とともに新たな人生を生きていこうと決意したところでエンドだが、カギとなるのが52ヘルツで鳴くクジラがヘルツが高過ぎて他のクジラにわかってもらえないと言う意味で、52ヘルツのクジラが世界一孤独なクジラだと言うことがキーになっている。

 こうしたこの世の暗部が描かれていくなかで、観る方も辛い想いや衝撃を受けながらなのだが、ようやく新たな人生を生きていこうという2人に心より応援したくなるので、良かったと思う。