女性のためのシェルターを運営する母・エヴリンと、彼女の息子でネット配信に夢中の高校生・ジギー。聡明で社会奉仕に身を捧げる母と自分のフォロワーのことしか頭にないZ世代の息子は、日常的には分かり合えない。そんな母も、息子にも日常生活に変化が起きてくる。それは親子ともにないものねだりしたような相手に惹かれ、二人とも暴走気味になる.その迷走も綾子そっくり。その結果、起きることとは・・・。
何気ない日常の家庭内の親子のすれ違いやそれぞれの日常生活で起きる出来事を淡々と描いていく。こんなアメリカ映画もあるのかと驚きながら観ていたが、最後までそんなスタンス。そして、行き着く結論に、何かほっこりするような温かさがあった。
この映画がカンヌの批評家週間のオープニング上映された作品とか。かつての、日本映画にも似たような手法だが、外国でもこうした日常を描いた映画が造られていることが、なにか映画の国際性というか、隔たりばかり気になる今の時代に、そういう意味でもほっとできた映画だった。