昨日、水曜日でお出かけの日。映画は標題のイギリス映画。「アカデミー賞常連監督」と「一人の主婦の情熱が歴史を覆した」との宣伝文句にに惹かれて行った。そもそもイギリスの歴史そのものをよく知らない上に、「500年も行方不明になっていたリチャード三世の遺骨が見つかったというニュースことも知らなかった」ので、入りずらい状況なのだ。
いきなり言い訳めいているが、市井の主婦である事を強調したかったのか、導入部で、何やら夫と別居なのか、職場で対人関係がうまく行ってない上に、MEと言われる難病とか、そうしたこの女性を取り巻く状況が、次々と出てくる。その流れの中で、リチャード三世の劇を観た主婦に、なぜか劇中のリチャード三世が、実際の場面に登場してくるのだが、これですっかり観てる側には動揺を起こす。彼女の精神の異常を描いているのか、なんなのか受け止められないままストーリーは進行していく。途中からアマチュア歴史研究者である主婦がさまざまな事態の中で真実を掴むために突き進んでるという展開がようやく飲み込めるようになっていく。おもしろかったのが、協力関係にあった大学との駆け引きだ。最終的には新発見ということになった時から大学が、自らの手柄にして行くという俗世間にありがちな関係をリアルに描いていたこと。
そして、ニュースではやったのかも知れないが、この間、故エリザベス女王の葬儀で観た通りの馬車で教会に入り、儀式が進行して行く様子を映し出していた。逆に言えば英国の歴史から言えば、空白の国王の遺骨が戻ってきて改めて儀式をやらなければいけないほどのことだったのだと、理解した。エンドロールでもイギリス政府が登場していた。
ただ、エンタメ映画としては、先に書いたように、主婦を取り巻く様々な状況をいきなり並び立てるやり方と最後まだ続くリチャード三世模した俳優をその都度登場させる演出が、理解しにくかった。
行き帰りとも富士山は頂上付近だけ顔を覗かせる程度で、残念!