映画「生きる街」。話題作だが全国いっせい順次封切りという事らしい。新宿武蔵野館では3月23日まで。
<物語り>武蔵野館のHPより
人生を見つめ直し前を向く心温まる物語
佐藤千恵子は生まれ育った海沿いの街で、漁師の夫、2人の子どもと幸せに過ごしていた。しかし彼女の暮らしは2011年3月11日に一変。愛する夫は津波に流され二度と帰らぬ人となった。千恵子は避難所生活などを経験するが、いつか夫が帰ってくると信じ地元を離れずに生きている。一方、あの日を境に、今は離れて暮らす子どもたちもまた癒えない傷を抱えているのだった。
娘の香苗は被災のトラウマから子どもを持つことを恐れるようになり、息子の哲也はなんでも震災のせいにして人生からにげるようになってしまった。家族の心はすれ違うばかり。
そんな家族の前に、かつて同じ町に住んでいたドヒョンが韓国からある人の手紙を持ってやって来る。
ドヒョンの口から告げられる事実、手紙に託された想いに触れた時、止まっていた家族の時間が再び動き始める。
東日本大震災以降、その地にとどまり、帰らぬ人となった夫を待ち続けている佐藤千恵子役を夏木マリさんが演じた。佐藤千恵子の娘役として”失う”可能性に怯え新しい未来を築けない香苗役に佐津川愛美さん。将来に向き合うことを避け続けている息子、哲也役に堀井新太さん。物語のキーマンとなるドヒョン役には韓国の実力派バンド「CNBLUE」のメンバーであるイ・ジョンヒョンさんが務めた。ベテラン俳優から実力、人気共に上昇中の若手俳優たちと、異色の長編映画を数々手がける榊英雄監督が織りなす珠玉のヒューマンドラママ。 *******
脚本がそうなのか、演出の意図か、空間というか場所がなかなか認識できなくて、あらかじめストーリーを知っていたとしても、被災地以外の繁華街は仙台とか娘が住んでいるのが名古屋とか後半になってわかってくるとともに、人びとのつながりや思いやりが染み渡るように伝わってきて本当にハートウォーミングという感を深くする。もちろん、夏木マリがいい味を出して中心にいる。また娘の香苗役佐津川愛美が相変わらず静かなんだけど存在感がある。もっと大きくブレイクしてもいいとも思うだけど。哲也役の堀井新太もどうなることやらという感じが、夏木マリや佐津川愛美などとの絡みで文字通り危ういが一歩踏み出そうという役をこなしていた。時々バラエティに出る感じとは違っていた。当たり前か。
ともかく日曜日で7年という時が経過する。それぞれが重いものを抱えながら前に歩み出そうという人びとを何とか支援したい。取り敢えず、この映画を拡散して下さい。