
テレビ欄にあるように”知られざる第一発見者”とまで、出てきたのでこれは文字通り、30年間伏せられたいたことの一部が出てくるのかという驚きと期待をもって観ていたら。まったくがっかりだ。しかし、わざわざ、12日とかその前日ではないときに、放映を予定した取り組みからみて、テレビ欄の原稿・出稿は、おそらくスタッフの意気込み通りになったのではないかと、推測する(あくまで私の)。実際の放映を観たら羊頭狗肉なのだとおもったが、深く考えたら、安倍内閣の露骨なメディア統制とNHK人事への介入、露骨なまでの安倍より側近ともいえるお友達をNHK会長にまで据えて以来、深化するNHKの自粛路線により、きっとテレビ欄をみて慌てて内容チェック等に走ったのではないかと憶測するしかない。幸いユーチューブにあったので紹介するが、確認してください。結局、事前の案内のような「知られざる第一発見者」とはいったい誰のことだ。自衛隊、警察、米軍への取材なども詳細のメモなどテキスト文書は情報公開で得たもののようだが、大筋として一般に言われていることからは出ていない。何よりも、米軍、自衛隊の空からの炎上する事故現場確認とTACANといわれる方位測定法による現場位置推定作業が、結果的にはあまり信頼度がなかったといわんばかりの結論と地上からの航跡の目撃の証言の計s多雨を通じての報告が反故にされたというようなことなのだが、本当に、意図的ともいえるくらい地上捜索を数十キロも離れた長野県側に誘導し続けた報道統制と墜落現場へ誰が一番最初に行ったかの謎がいまだに解明されていない。
このテレビ欄と実際に放映された内容の違いからNHKは「今度は何を隠したのかと新たな疑惑を呼ぶし、「真実に迫る」どころか、いっそう真相解明がまた追いやられたという感じだが、ともかく観てください。
そのほかに、NHKBSが今夜21時からのアナザーストリーで「日航機墜落から30年初めて語る救出の裏側、生存者を救った看護師、報道カメラマンの告白、遺族の果て無き闘い」という番組もある。またNHK総合では9時ニュースウオッチ9で「日航ジャンボつらく30年元パイロット達の証言、今明かされる”異変”」というのも予定されている。
私は、これまでもジャーナリストとして最もたくさんの航空機事故を扱った本を出版され、あらゆる事故に論陣を張られてきた柳田邦夫氏が、この日航機123便事故については、これまで発言や出版をされてこなかったことが、大変不思議で、この日航機事故の謎のもう一つの側面を表しているといい続けてきた。(個人的には彼の息子さんにかかわる不幸や闘病などを契機に新たな分野の執筆に多忙であったなどの事情はあるにせよだ。)その柳田さんが、先に紹介した文芸春秋特別号中川千春さんの独占手記にプラスして、文章を寄せられている。「遺族とJAL 語り継ぐ御巣鷹山の記憶」という短文だが、長年、この事故の関係者で作る「8・12連絡会」や日航そのものを追ってきておられるのだが、日航が御巣鷹山墜落事故に対する向き合い方を変えて社内の安全教育に生かし始めたjこと(『日本航空はジャンボ機墜落事故の残骸について刑事裁判と事故調査が終了して以降スクラップにして廃棄する方針だったが、8・12連絡会が折に触れ事故の悲惨と教訓を伝える証として保存してほしいと訴えてきたが、新社長がが会社の方針を180度変えて遺族たちの要請を受け入れる決断をした』」という、それで安全啓発センターをつくり社員の安全意識が劇的に変化したと激賛)、8・12連絡会とも毎年1回空の安全にかかわる話し合いをやってきたが、今年のその会議などは、「遺族たちは怨念を超えて~美本航空側に穏やかに意見を述べていた。~形式的な和解などではない、もっと先に進んだ情景だった」として、最後に「日本航空も胸襟を開いて、安全問題を被害者とともに考えるという姿勢を採るようになった。これは新しい安全文化の誕生だ。墜落事故から三十年、時計の針が新しい時間を刻み始めたことは確かだ」と結んでいる。
私は、かなり衝撃を受けた。30年間、どうでもいいジャーナリストや知ったかぶりの人たちが様々な本を出されているが、奇想天外なものから、一見事実に積み重ねに見えるが、都合のいい事実だけを寄せ集めたように見えるものまでいろいろあって、やはり航空機事故の真打たる柳田さんがなぜ発言しないのか切歯扼腕の想いで待っていて、健康問題でもあるのか、もう彼の見解は墓場まで持っていかれるのかと考えていた。そしたら、この文章を読む限り、もちろん事故原因などにはいっさい触れていないが、これは日本航空のパブリシティ?、社内報への寄稿文?とも思えるほどの「日本航空劇的変化」への絶賛記事ではないか。本当に悲しくなるくらい打ちのめされた。彼の航空機事故追求の筆は広範な知見をもとに、またそれは、私が関与していた医療にも大きな影響を耐えるほどで、労災事故分析や航空機事故の分析と医療の安全性の理論もみんな根っこでは共通するもがあった。だから、真のジャーナリストとして予断や偏見を持たず、真摯に真実に迫る姿勢に、どの本でも感銘を受けたものだった。だから、あれだけの規模の事故で、その後の事故調査委員会や刑事裁判などでもずーと疑問が解消しない事態となっているときに、なぜに無言を通されていたのか、私なりに思うところはあるが、推測の域を出ないの書かないが、今回の文芸春秋でその一端を知ることができた。
ともかく、日本航空は、2010年の経営破たん後、熟練パイロットや客室乗務員を大規模にリストラした。当時、経営の神様といわれる稲盛氏を会長に迎え、国の税金などを流しこんで、あっという間に、再上場までこぎつけた。当時、羽田空港の国際化と便数増加、LCCの参入などの見通しがあったので、熟練者の解雇は、目先の経営改善と労働組合対策と露骨に言われた。結果として、たちまちパイロット不足や客室乗務員の教育担当不足などを引き起こしている。8月10日、日本航空解雇撤回原告団は「8・10明日への誓い」「誰のための安全なのか、何のための解雇だったのか」との集会を600人差k名で開いたという。この解雇が労組活動家を狙った組合対策的解雇で、それが一方で乗務員不足など安全にも影響を与えても、LCCなどn引き抜きでパイロット不足になっても頑なに解雇撤回をしない日本降雨空を、今、なぜ、ここまで「安全意識が激変した」などと絶賛できるか。今まで、大権威と思って慕っていたからこそ、悲しいほどの怒りを込めて柳田氏の現状を報告するのが辛い。