自分の現在地を知る、そして向上心を持つ事 | 財務・経理の実務

財務・経理の実務

経理は経営管理、会計力はビジネススキル、経営戦略は会計データから…経営は会計を知ることから始まります!
会計・税務・内部統制・開示資料などなど日々情報を蓄えていきます!

当社には目標管理制度があり、半期毎に、次の半期の活動目標を掲げて会社に提出します。
その際に、部下の目標管理もしくはその活動結果を評価するのですが、その評価結果をフィードバックをする時に、よく言う事があります。それは、自分の仕事のスキルアップをしたいなら自分の地位を一つ上げた視点で行動して下さい、ということです。

自分の現在の地位がスタッフならマネージャーの視点で、自分がマネージャーなら部長の視点で物事を見るということです。これを意識的に植え付けることで、自分がやらなければ誰がやるという精神が培われ、周りへの配慮や関係各部署の動向、協力に興味が出てくると思うのです。

現状に甘んじていれば、現状維持をしていくのではなく、周りに置いていかれる事になってしまいます。それは周りは常に変化しているからです。その変化に柔軟に適応するには、自分が変わるのが手っ取り早いです。

自分の現在の仕事に不満を抱いていたりマンネリ化していたりすると、飽きてしまい途中で投げ出したりしがちです。しかし、今の自分が抱えている仕事をもっと上から視点を広げて、木を見るのではなく、森を見て何か感じることはないか、自分の仕事の周りの仕事とのつながりを感じて興味を持ち、その周りの仕事も自分でやってみたくなる。そして自分のスキルが上がっていくんです。

しかし、がむしゃらに何でも手をつけてはいけません。周りの仕事を奪う事で、前よりも全体的に良い環境になるとか何かメリットがないと駄目です。独りよがりではいけません。勝手に自分がこのフローが良いからといって独りよがりのフローを築くと実はどこかにシワ寄せがきているかもしれません。

経理に特筆して言うと、経理は1円の数字も見逃してはいけないと言われるように、ほぼ完璧主義に何回も自分で見直して見直して自分なりに説明がつけられるようになってはじめて、その仕事をしているということになるのです。ただ、仕訳をきって会計システムに打ち込んでいるだけでは、その辺の学生さんでも出来ます。この仕訳から先に見える財務諸表、さらにその先に会社の経営的な視点と、視点を広げていく訓練を意識的に普段から考えて仕訳を入力する。これだけでも疑問は次から次へと湧いてきますから、そしたらその疑問を上司に聞いてみてください。きっと快く答えてくれます。または、上司にも明確に答えられない事もあるでしょう。そうしたら、自分なりの考えを上司にぶつけてみてください。そして一緒に考えるのです。上司だから自分より何でも知っているという事はありません。

また、開示の仕事をしていると表示など形式的なものを監査法人からちくちく指摘されたりしますが、それも外部の投資家が見やすく感じるものを提供するという配慮があるからです。それを監査法人に指摘される前に会社内部でチェックするという仕事も経理の大事な仕事です。

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