渚にまつわるエトセトラ PUFFY
「渚にまつわるエトセトラ」は、PUFFYの4枚目のシングル。1997年4月16日発売。「アジアの純真」以来となる、作詞が井上陽水、作曲が奥田民生の曲。PVでは吉村由美がバンジージャンプに挑戦しており、振り付けは西城秀樹の『YOUNG MAN (Y.M.C.A.)』をモチーフにしている。ちなみにフジテレビの27時間テレビに出演時、西城本人とこれら2曲のメドレーで共演した。本作のジャケットと前作「サーキットの娘」のジャケットは、2枚並べると1枚のイラストになるという仕掛けが施されている。カラオケバージョンは通常のバージョンと違い、エンディングのパーカッション・ソロがフェードアウトせず完全版となっている。この曲の歌詞のおかげで、二人はカニを食べに行くと店員に感謝されるらしい(「魁!音楽番付」2010年放送時のトーク)。また、作詞を手がけた井上陽水、彼の娘である依布サラサも揃ってカニが大好物とのことで、陽水はこの歌詞を書き上げた時「いいねぇ」と絶賛したという。累計売上は110万枚。歌詞中に登場する「ハリソン・フォード」本人にインタビューを行った際、この曲をアカペラで披露した。
SHAKE SMAP
「SHAKE」(シェイク)は、SMAPの23枚目のシングル。1996年11月18日に発売。前作の「青いイナズマ」で自身最高の売上枚数を記録したが、今作はそれを上回るヒットになった。プラネット調べではミリオンヒットも記録している。また、「青いイナズマ」同様にタイアップはなかった。MAPの5人体制になってから、正式にカバーではなくちゃんとしたオリジナル曲としてシングルを発売するのは初である。作詞は森浩美で、今作は彼の最大のヒット曲である。作曲の小森田実はSMAPの楽曲には初参加で、これをきっかけにして後に「ダイナマイト」や「らいおんハート」などの作曲にも携わることになる。小森田自身の楽曲「恋する瞳」が原曲で、改めて作曲をし直した楽曲。6年連続出場となる『第47回NHK紅白歌合戦』でこの曲を歌い上げた。『ミュージックステーションスーパーライブ』で同曲を歌唱し、初のトリを飾った。ジャケットは工夫されたものになっていてメンバーの写真をカラーとモノクロームで交互に使っている。また、タイトル表記も「shake」となっている。「SHAKE」は1997年3月26日発売のアルバム『WOOL』、2001年3月23日発売のベストアルバム『Smap Vest』に、別ヴァージョンとしては2005年7月27日発売のアルバム『SAMPLE BANG!』に「SHAKE (BOOM BOOM SATELLITES REMIX)」として収録されている。原曲での森浩美の歌詞は一部が日本語ではなく英語の歌詞だった。また英語での歌詞にあわせて小森田実は曲を作っており、これをデモとして歌っていたが、日本語の歌詞に変更することとなった。木村にのみソロパートが与えられている。
HIGH PRESSURE T.M.Revolution
「HIGH PRESSURE」(ハイ・プレッシャー)は、1997年7月1日にリリースされたT.M.Revolutionの5枚目のシングル。高気圧という名前から、爽快感あふれる晴れた夏の日をイメージした楽曲。約79万枚のセールスを記録した。この曲で、ミュージックステーションに初出演。自身がパーソナリティを勤めていた西川貴教のオールナイトニッポンも、この曲のヒット及び西川の知名度向上に伴い、次期番組編成改編期には放送時間帯がより聴取率の優れる時間帯へと2時間繰り上げがされている(いわゆる1部昇格)。プロモーションビデオは大がかりな野外セットを組んで撮影に臨んだ。撮影カットでは西川やセットという表舞台だけでなく、カメラクレーンやスタッフなどいわゆる裏舞台も映し出している。曲が持つ爽快感や開放感のイメージを広々とした視野からも促すこの仕掛けはこの後の夏をイメージするシングルでも続けられ、『HOT LIMIT』『HEAT CAPACITY』に継承されていった。この曲は、2008年夏の『笑っていいとも!』の金曜日コーナー『夏のそっくりさんカーニバル』で〈カラダが夏にナル〉の部分が使用された(判定員の札の『そっくり』が1つ以上挙がり、なお且つ判定員全員の札の『そっくり』が挙がっていない場合の時のみ使用)。そして2009年夏の『夏のそっくりさんカーニバル』のコーナーでも引き続きこの楽曲が使用された。なお、2009年夏の本コーナーは火曜日に開催。PVなど、T.M.R.のイメージを世間に大きく印象付けた。例として、発売直後の平野耕太『進め!!聖学電脳研究部』では、登場人物がこの曲の扮装で対戦相手を笑わせようとするという場面がある。ただし歌っているのは前作の『LEVEL 4』である。発売当時高校生だった小谷欣矢は、「本作を聴いて大変感動した」という。小谷は後にコタニキンヤ名義でT.M.R.の所属するAntinos Recordsにて歌手活動を開始し、その後キンヤ名義を経て現在はコタニキンヤ.名義で活動している。西川とは仲がよい。
ダイナマイト SMAP
「ダイナマイト」は、SMAPの24枚目のシングル。1997年2月26日に発売。オリコンによると次作の「セロリ」との売り上げには800枚の差しかなく、1997年の『NHK紅白歌合戦』では「ダイナマイトセロリ!」と称してメドレー形式でこの曲を歌い上げた。この作品の売上により、オリコン集計におけるデビューからの全てのシングルの総売上枚数がついに1000万枚を突破した。爆薬の総称である「ダイナマイト」という曲名は「ダイナマイトのような女性」を意味していて、この曲はそのような女性を恋人としてもった男性視点から歌われている。歌詞表記だけは英語で「Dynamite」となっている。作詞・作曲が前作の「SHAKE」と同じである。「ダイナマイト」は1997年8月6日発売のアルバム『SMAP 011 ス』、2001年3月23日発売のベストアルバム『Smap Vest』に、別ヴァージョンとしては2005年7月27日発売のアルバム『SAMPLE BANG!』に「ダイナマイト (MJ COLE REMIX) 」として収録されている。 プロモーションビデオは街中を走るトラックの荷台でSMAPが歌っているものを撮影したもの。こちらは2002年9月21日発売のDVD『Clip!Smap!』で確認できる。カップリングの『Fool On The Hill』はアルバム未収録。KAT-TUNのファーストコンサートのアンコールの最終曲として使用されている。香取にのみソロパートが与えられている。
1/2 川本真琴
「1/2」(にぶんのいち)は、1997年3月21日に発売された川本真琴の3枚目のシングル。80万枚近くを売り上げ、自身最高のヒットシングルとなった。ジャケット写真は荒木経惟撮影。フジテレビ糸アニメ「るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-」オープニングテーマ。
Go! Go! Heaven SPEED
「Go! Go! Heaven」(ゴー・ゴー・ヘヴン)は、SPEEDの1997年3月26日発売の3枚目のシングル。グループ初のオリコンシングルチャート1位を獲得した作品。出荷ベースでミリオンセラーを達成。 累計売上は100万枚。PVはニューヨークとマイアミで撮影。監督は鶴岡雅浩。 B'zの松本孝弘がこの曲を好んでおり、気づいたら曲作りの際に口ずさんでいたり、ついには1997年のSHOWCASE(シークレットライブ)のタイトルに引用したほどである。 最後に変な音が混じっている。
MajiでKoiする5秒前 広末涼子
『MajiでKoiする5秒前/とまどい』(まじでこいするごびょうまえ/とまどい)は、広末涼子の1997年4月15日発売の1作目のシングル。作詞・作曲・プロデュースは竹内まりやが手掛けた。タイトルは、若者言葉の「MK5(マジで切れる5秒前)」をもじったもの。NTTドコモ「ポケベル」CMソング・ フジテレビ系ドラマ「木曜の怪談'97 悪霊学園」主題歌。
Melty Love(メルティラヴ)はSHAZNAのメジャー・デビューシングル。1997年8月27日発売。テレビ朝日系番組『所さんのこれアリなんじゃないの!?』のエンディングテーマとなり、オリコンシングルチャートで初登場5位、最高2位を記録した。88万枚を売り上げ、SHAZNA最大のヒット曲となった。初回限定88888枚がパノラマジャケット仕様となり、特典としてメンバーのプリクラシールが付属された。インディーズ時代から存在している曲で、アルバムに収録されるたびに何度もレコーディングされている。インディーズアルバム「Melty Case」「Promise Eve」に収録されている。
Love Somebody 織田裕二
『Love Somebody』(ラブ・サムバディ)は、織田裕二の13枚目のシングル。1997年1月29日発売。CX系ドラマ「踊る大捜査線」主題歌。1998年10月28日には劇場版「踊る大捜査線 THE MOVIE」主題歌の「Love Somebody (CINEMA version)」が発売。2003年6月25日に12cmシングルとして再発。2003年7月16日には「織田裕二 featuring MYA」として「踊る大捜査線 THE MOVIE 2 レインボーブリッジを封鎖せよ!」の主題歌「Love Somebody (CINEMA Version II)」が発売。尚、同バージョンは歌詞が若干変更されている。2010年には「踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!」の主題歌としてLove Somebody [Cinema Version III]がオリジナルバージョンを担当した松本晃彦の手によって編曲される。CINEMA VERSION Iのボーカルをベースに制作されており、メロディラインは以前のサウンドトラックに収録されたLove Somebody [Jesus Version]とマーチングのアレンジがされている。ちなみCD発売の予定はなく、フジテレビの携帯サイトでの配信のみとなっている。
Give me a Shake MAX
『Give me a Shake』(ギブ ミー ア シェイク)は1997年4月9日に発売されたMAXの6枚目のシングル。1stアルバム『MAXIMUM』までのJ-EURO(ユーロビートのカバー)路線から一転、新たな試みとしてダンサブルなR&B系の音楽を取り入れた。このシングルでグループ初のオリコンシングルチャート1位を獲得し、第39回日本レコード大賞優秀作品賞を受賞。同年の第48回NHK紅白歌合戦にも初出場した。彼女達の歴代のシングルの中で、現時点では最もヒットしたシングルであり、唯一のシングルチャート1位を獲得したシングルでもある。映画「Give me a Shake レディースMAX」主題歌・たらみ「スウィーティースウィーティー」CMソング。
Shangri-La 電気グルーヴ
「Shangri-La」(シャングリラ)は、電気グルーヴのシングル。1997年3月21日にリリースされた。タイトルのシャングリラは理想郷を意味する。当初はNHK-FM「ミュージックスクエア」エンディングテーマとして使用されていたが、のちに日産自動車の「テラノ」のCMに使用され、これが曲のヒットにつながり、結果的にオリコンチャートではTOP10にランクインし、電気グルーヴとしては、最高売り上げ記録を持つシングルとなるが、本来の電気グルーヴのイメージとは極端に乖離した楽曲である。後年メンバー間では「シャングラリ」、「シャンゴリラ」へと改題。メンバーの石野卓球によれば、ドリカムを聞いているような人たちが間違って買ったら面白いと思って作ったとも語っているが、アルバム『ORANGE』以降、レコード会社やメディアに冷遇されてきたと語る電気グルーヴにとってバンド内での結束は逆に高まっており、その結果として広い意味での「愛」をテーマとして据えたこの曲へと到った事は必然であり、決して変化球ではないとも語っている。砂原の提案から当初よりベブ・シルヴェッティ(英語版)の「Spring Rain」のサンプリングを軸に制作する事は決定していたものの、完成したアレンジまでの到達は難航を極めたらしく、各種インタビュー等で苦心の様子が語られている。この曲がヒットしたことで「夢でキスキスバンド」を自称するようになる(キス1号は卓球、キス2号は砂原、キス3号は瀧)。初期の段階では、石野と瀧によるラップの掛け合いで構成されていたというが、そのバージョンは「とても聴かせられない」との事でお蔵入りとなっている。その後も歌詞を制作するためだけの合宿を行うも詞が全く浮かばず、「ずっと『トロフィー』っていう単語しか浮かばねぇ…」と瀧が弱音を吐いたほど苦しんだ。なお、この曲のPVのイメージはソープランドである。この曲は元々「作詞・作曲:電気グルーヴ」と表記されていたが、上記の通りベブ・シルヴェッティの「Spring Rain」をサンプリングしたため、のちに「作詞:電気グルーヴ 作曲:Silvetti、電気グルーヴ」に改められた。(似たような例に八神純子の「パープル・タウン」やORANGE RANGEの「ロコローション」などがある)。アルバム「SINGLES and STRIKES」の本人達のライナーノーツによると、印税の半分はシルヴェッティへ、残り半分を当時のメンバー三人で分けたため、売り上げ枚数に対して収入は少なかったとあるが、これはサンプリングで得た印税収入から来る批判をかわすための方便であり、実際にシルヴェッティへは印税は渡っていない。