好きな怪獣を自分なりに塗り直したり、ちょっと改造したりする塗るトラ怪獣。
今回は、偶然リサイクルショップで見つけた彗星怪獣 再生ドラコを塗るトラ仕様にしてみました。
せっかくなので、塗るトラの過程も合わせてご紹介します。
元々がこれ。
昔から、よく見ていたソフビですね。
子供の頃、よく行っていたイズミヤで、ずうっーっと売れ残っていた記憶があります。
リサイクルショップで見つけた個体は、脚にも角度がついて自立しなかったので、四肢を全面的に固める方向で作っていきました。
まずパーツをバラして、頭部にだけサフを吹く。
顔が似てないだけで、しっかりした作り込みであることがわかります。
パテを使い、頭部の角の向きを逆にしたり、口先を尖らせてみたり。
ここでは付けていませんが、後々になって眉部分も付け加えました。
頭部を再接着。
腕や脚も角度を付けて固めています。
あとは全体にサフを吹き直して、色を塗って完成!
完成品がこちら。
今回は頭部に大幅変更。ポージングを固定。
簡単な改造ですが、頭部の印象なんかは、結構近づいたんじゃないでしょうか。
正面から。
全体の罅割れみたいな造形は、元々のソフビに彫られていたものです。元のやつも、頭部はともかくとして、けっこう出来が良かったんですね。
横から。
少々頭が大きくなりましたが、それなりに近付けたんじゃないかなあ。
昔から、再生ドラコについては「怪獣化したスネ夫」みたいだというイメージがあるんですが、伝わりますかね(謎)。
造形自体は頭部に集中しており、そんなに時間をかけたわけではありません。
大分前に作ったムルチと比べても、半分くらいの作業時間だったんじゃないかな。
そのため、造りも塗装も少々大味ですが、そもそも再生ドラコって、そこまで緻密な作りじゃないのが魅力の一つなんだと自分に言い聞かせているので、塗もけっこうざらっと仕上げてみました。
背中。
この丸まった感じが好きなんですよ。
元ソフビの再生ドラコは絵に描いたような直立態勢だったので、首を俯き加減にして、のっそりとした感じを出せるようにしました。
顔のアップ。
下顎は、もっとちっちゃく、細くても良かったんじゃないかという気がしています。
パテで作ったちっちゃい眉を、目の上に追加しています。違和感なく溶け込んでいて、ここは納得がいったところです。
首回りには、罅割れ面もパテで作っていくつか追加してます。見分けがつかないくらいにできていたら、嬉しいですね。
ドラコのこの顔、悪辣で好きなんですよね。
ウルトラシリーズでは形を変えながらも再登場の機会に巡り合えたドラコ。
それにもかかわらずゴモラやレッドキングの後塵を拝しているような感じはありますが、じゅうぶん個性的てカッコいい怪獣だと思います。今回改造のために写真資料を見直して、もっと好きになりました。
四肢を固めてしまったので、まったく可動しません。
大岩山で復活したシーンをイメージしています。
ドラコは市街地よりも、こうした岩山が似合う印象。
怪獣酋長ジェロニモンによって復活させられた怪獣はドラコの他にも、まだおり……
うちの最も非力な一体が、「小さな英雄」として、ドラコの前に立ちふさがる。
子どもの頃に、何度も何度もテレビで観直した一作です。
ジェロニモンがよみがえらせた怪獣軍団。
リーダ以外は、両方とも作り直した怪獣だった。
彼らが大暴れする第37話「小さな英雄」は、視聴率42.8%を叩き出した、ウルトラマン全39話の中でもトップクラスに人気のある話です。
ただ……この怪獣ドラコについて殆ど唯一の心残りは、ウルトラマンと闘ったことがないことなんですよね。
怪獣玩具の世界では、それも実現できる!!
ピグモンを助けられず、怒りに燃えるウルトラマンとの激闘!!
赤と銀が鮮やかなウルトラマンに対し、モロクロ感が渋いドラコ。絶妙な対比。
ドラコが動かないので、ウルトラマンに頑張ってもらっています。
八つ裂き光輪――!!
しかしドラコの硬い皮膚は、光輪を容易く跳ね返してしまう。
巨岩の狭間から放つ、スペシウム光線!
こういう闘いも、見て見たかった。
マン兄さんは、最近は戦闘のプロ的な感じで、最低限の動きと地の利的戦略だけで敵を駆逐していく感じが超カッコ良いんですが、レッドキングやジラース戦で魅せた泥臭い戦い方も魅力の一つだと思っています。
マン兄さんの怪獣は、全部好きと言っても過言ではない。
マン兄さんのソフビが増えていくのは、とっても嬉しいです。
中でもドラコは、ウルトラ怪獣シリーズ旧規格ではこのあんまり似てない版のソフビしか出ていなかった。ある程度、塗るトラ怪獣のスキルを積んで、自分でアレンジできそうってなって、こうして納得できるものが作れました。写真を撮る際に見返してみると、なんぼなんでも塗が雑過ぎるところがあるなあとか、下顎はもっと小さく、もっと尖らせたほうが良かったとか、色々な課題点が見えてくるんですが……。でも、そうしたざらっとした感じや「雑味」さえも包括して魅力のように感じさせてくれるのが、特に昭和ウルトラマンの怪獣だと思います。これはこれでお気に入りの一つになりました。やっぱり、塗るトラ怪獣は楽しいですね。