ムービーモンスターシリーズ ゴジラ1974 | 怪獣玩具に魅せられて

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1974年の『ゴジラ対メカゴジラ』に登場したゴジラがムビモンで登場。物語自体はシリアスになっても、当時のベビーフェイスからは脱却できなかった、そんな微妙な立ち位置が逆に愛らしいゴジラです。

極端になで肩のクッキーモンスターみたいだ。

少なくとも巨大さや圧を感じさせる造形ではないですね。




正面。

ずんぐり。

初代が持っていた「異形感」はすでになく、キャラクター化したデザイン。

いま、ゴジラストアに並んでいて一番可愛いのは、こいつか、リトルゴジラではないでしょうか。


横から。

どの角度から見ても、たるみ気味だな(笑)

元デザインがこれなのでユルい感は否めませんが、体表などを見ると、しっかり作り込まれていることがわかります。



頭部、四肢に左右で微妙に角度がついているので、

横向きの印象も左右で少し違う。



背中。

真ん中の背鰭はクッションかと思うくらい太い。

これが、アクション時にはゆっさゆっさ揺れるわけですよ。ちぎれるんじゃないかって思うくらい。



顔のアップ。

豚鼻ですなぁ。これがないだけで印象は変わると思うのだけれど。



口の中の歯まで、丁寧に作られています。

ちょっと上目遣いなんですね。

この眼差しのゴジラと、殺意丸出しのマイナスワンゴジラが、同じ「ゴジラ」で括れるってのが面白いよね。



塗りも含めて、全体的に淡いゴジラ。

瞳の中に白の一点が入っていることで、すごくアニメチックになっています。



一年後の1975年版と比較。

頭部と体色が一新されていますね。

頭部は、1975年単体で見るとそうでもないのだけれど、1974年版と比較することで、だいぶ精悍になっていたのがわかる。


口吻は1974年版の方が長い? 角度の問題かな。

目の形が違うだけでも、印象って変わるものなんですね。



可動は1975年版その他のゴジラと同様に、四肢と頭部。

この手だと再現できるアクションにも限界があります。


首が動くってのが結構重要なんですよね。


このゴジラで、モンアツ並の可動フィギュアが出たとして、カッコいいポーズってできるんだろうか。

試してみたい気はしますね。



『対メカゴジラ』の岩山での対決。


劇中ではみられなかった、東宝メカニックとの戦い。


うぉりゃー!

映画が公開された1974年は、舞台となった沖縄が返還すぐの頃であり、また沖縄には米軍基地もあるわけで、そうしたデリケートな問題から、軍の出動展開は見送られたんだって。低迷期を迎えていたゴジラにも、色々な忖度事情があるんだなぁ。



メカゴジラとの死闘。

おおっ! けっこうワクワクする画だ。

単体よりも、敵怪獣と組ませてナンボのソフビなのかも。


メカゴジはDream5に入っていたもの。

エッジの効いた造形のメカゴジラと、丸みを帯びたゴジラが好対照ですね。



とりゃーっ!!

本編では引くぐらいズタボロにされたゴジラ。流血上等! な弾幕シーンは『対メカゴジラ』を象徴する名シーンの一つですね。


以上、1974年版のゴジラの紹介でした。

作品自体が、シリアス方向に向かっていく中でゴジラの造形自体は精悍になりきれず、それなのに流血を伴うズタボロシーンがあるなど、何かとアンビバレントな要素の強いゴジラ。どうしてもて敵役のメカゴジラに注目が入ってしまいそうですが、それと対峙した、この1974年版ゴジラにも、独特の面白さがあるように思います。