去年12月発売アイテムからもう一つ。
『ゴジラVSスペースゴジラ』に登場した、いわゆるモゲゴジのソフビです。怪獣『スペースゴジラ』いわゆるスペゴジとの差別化を図るため、同作に登場したロボットの名を借りて、モゲゴジとしています。
https://godzilla.store/shop/g/gGSG0550068/
こちらもゴジラストア限定ってことで、待っても安くならないアイテムの一つ……。
平成ゴジラのムビモンは、VSキングギドラ版のいわゆるギドゴジと、VSデストロイアのデスゴジが一般販売されていて、割りかし手に入りやすい。そんな中で、VSシリーズごとに絶妙に異なるビジュアルを一つ一つ丁寧に再現しようというニッチな試みは、お財布には痛いですが面白いと思います。
正面から。
渋いっ。
映画『ゴジラVSスペースゴジラ』は、ハリウッド版『GODZILLA』の制作の遅延を理由に作られた急遽の一作。ファンの中でも評価はがっつり割れており、個人的にはVSシリーズの中でも特に乗れなかった一作ではあります。
ただ、ゴジラの造形は平成VSシリーズの決定版との誉高く、すごく人気なんですよね。僕も、お話的には『VSキングギドラ』や『VSビオランテ』の方が好きですが、ゴジラのデザインでいうと、このモゲゴジが一番好きかもしれない。
横から。
VSシリーズのゴジラって、ビオゴジ以降は一つの統一されたイメージがあるから、どれもおんなじじゃね? って思ってしまいがちですが、作品ごとに次第に洗練されていっているんですよね。
モゲゴジの、ディテールがギュウっと凝縮されている感が好きです。
後から比較しますが、特に頭部の引き締まり具合が良い。
背中。
尻尾は少々斜めに伸びています。
尻尾の先まで塗ってくれているのは、嬉しいですね。
ストア限定なんだから、そりゃそうだろって気もしますが。
斜め後ろから、やや見上げるようにして撮ると、太腿の逞しさがよく分かる。
体表が優美な曲線を描いている。
腕や腿の部分に弛みがあるのが着ぐるみ感を出しています。
特に下半身のどっしり感は、弛みのなせる技なのかも。
この頃のゴジラは面白いですね。
体表は鱗状なのに爬虫類っぽさがなく、熊のような大型の肉食獣を思わせる風貌。
特に顔つきは、哺乳類と恐竜の中間みたいです。
首周りが、ビオゴジやギドゴジに比べてかなりスッキリしています。絶妙なバランス。
目と牙の塗り分けが本当に綺麗。
精悍、という表現が一番しっくり来るかなぁ。渋くも凛々しい面構え。ヒーローチックですよね。
事実、『VSスペースゴジラ』は、平成VSシリーズで唯一、ゴジラと人間サイドが共闘した話でしたからね。
可動は四肢。
足はほぼ直立だし腕は横ロール。
なかなかこれというポーズがありませんでした。
山中を進軍するゴジラ。
VSシリーズのゴジラは、市街地の他にもこういう広いフィールドに置いても映えますよね。
市街地を蹂躙するゴジラ。
本編では九州を強襲していました。
ランドマークぶっ壊しながら進むのは、もはやゴジラのお家芸でしたね。
高速道路に手をかけるゴジラ。
この画は変なんですよ。だってこの頃のゴジラって体高100mだから。でも、ぬぅっと出てくる感じがやってみたかったのです。
炎上する街。
火柱もでかいでかい(笑)
さて、この辺で他のVSシリーズゴジラと比較していきましょう。
右が今回の1994版。
左が1989年の、いわゆるビオゴジです。
極端な違いで言うと、やっぱり頭部。
ビオゴジは超なで肩というか、首のラインがそのまんま肩に流れていく感じなんですよね。
それに比べると、モゲゴジは首と肩にちゃんと起伏があります。
デスゴジとの比較。
別物感がすごい。
デスゴジがやや前傾ってこともあるからか、だいぶと違って見えますね。
全体的にデスゴジの方が横幅ひろい。
こうして向かい合わせると、モゲゴジのバランスの良さが際立つな。
ムビモンのデスゴジは、ちょっと口吻が長めなんですね。耳もピンと立ってるから、ファイナルウォーズに登場したゴジラ2004を彷彿とさせる。
ムビモン現行規格での平成VSシリーズのゴジラはこれで3体目ですが、一番のお気に入りですね。
ギドゴジも良かったんだけど、このモゲゴジのクオリティは素晴らしいと思います。
俯瞰して見たら、めっちゃかっこいい。
これぞVSシリーズのゴジラ!! って感じで最高です。バランス、造形、ディテール、彩色は、これまで発売されたムビモンゴジラの中でも、取り分け「劇中に近い」感がある。眺めれば眺めるほど良さが伝わってくるアイテムで、確かに値は張るんですが、その分満足度も相当なものです。
2024年は、一般限定あわせて色んな回のゴジラが出ましたが、完成度は頭ひとつ抜けていると思います。画角によっては、本当に映画そのまんまなゴジラの姿が拝めるかも知れません。