『キングコング対ゴジラ』のゴジラ、東宝怪獣コレクションにて登場。
2刊で完成。
モスラのでっかい翅とクモンガの胴体を1刊として、キンゴジだけで1刊と考えれば腹も立たない……かしら。100刊全部で完成する怪獣の総数が分からないと、お買い得かどうかわからんですな。
といういつもの愚痴は置いといて、今回はキンゴジのでっぷり感が凄く良く出ています。
これよ! この、幅広い上半身が下半身に埋もれつつある感じ!
この肉感、まさにキンゴジ。
横から。
やや長めの首。
猫背気味の姿勢と扇形に広がる背鰭。
うねる尻尾。
プロポーションの再現度、完璧じゃないですか。
格闘重視のためか、肩部分がやたらと出張っているのも、本当にキンゴジらしい。劇中では腕がよく動いてましたね。ばたばたさせてましたもんね。
左右で若干四肢の角度が違い、従ってけっこう印象が変わります。
この絶妙な左右非対称さが、スケールフィギュアの醍醐味でもありますね。
背中。
どっしりとした下半身に目が行きます。54年版のゴジラと比べてみても、全然違う。
背鰭は先端が砂のような色に塗られている。
背鰭側面のイボイボなど、細かいところまで再現。
体表も非常に細かく、また美しい流れを描いています。
ぐいっと持ち上がった尻尾。
この頃は尻尾も元気でしたね。
シリーズを重ねて人気がなくなっていくにつれ、ぐったりと地面を引き摺るのが悲しくてね。小さな背びれは尻尾の先端まで塗られています。
真正面から撮ると、本当に奇麗な三角形。
横から見るとそれなりに面長に見える頭部も、正面からだとかなり小さい。
二っと歯茎を突き出して笑っているような表情。ガマガエルのようで愛嬌があります。
それが角度を変えると、こんなに凛々しくなるから不思議!!!
キンゴジは横顔美人です。もっというと、これくらい斜めからのアングルでは相当な美人顔の怪獣です。
歴代ゴジラの中でも特に、粘土を捏ね固めたようなデザインとディテールで、手作り感も魅力の一つなのかもしれません。
上から見ると、中々の太眉。
扁平、という表現がぴったりな顔の輪郭。
上から下にぎゅっと圧し潰したみたい。頭頂の三本ラインも、やや歪んでおります。
反対側の顔は、ぎょろ目が目立つ。
目が眉よりも主張してしまうと、ちょっと変な感じに見えるのかも。
角度によってここまで印象が変わるのは、キンゴジくらいじゃないでしょうか。
ややアオリ気味に。
この角度も良いなあ。
僕はゴジラの「進撃感」が好きなんですが、このキンゴジはアオリにすると、部分部分のディテールが際立って、たいへんよろしく見えます。
俯瞰にすると、こんな感じかな。
俯瞰では首のぬうっと感が出て、これはこれで好きですねえ。
腕の構えなんかもあって、強さが出ています。アオリだとずんぐり感、俯瞰だとファイター感が出る。
またまたお気に入りが増えちまったぜ。
以前にも書いた気がしますが、東宝怪獣コレクションは、大きい奴よりも、このキンゴジくらいのサイズの方が光る気がする。もちろんシンゴジとか、とっても嬉しかったですが、1刊2刊で完成する、ゴジラやアンギラスなどの方が、個人的にはビビッと来たりする。特にこのキンゴジは小さいながら、キンゴジが持ちうる魅力や、眺めて楽しい部分がふんだんに詰まっております。手に取って、細部を眺めて、角度を変えて見て、色んな楽しみができるフィギュアですね。