「大怪獣バトル ULTRA MONSTERS」シリーズに登場したゼットンの進化形態。
映像化作品としては、「メビウス外伝」「ギャラクシーファイト」で登場している。ハイパーゼットンほどではないけれど、何気に恵まれていますね。
発売は確か2009年ごろで大怪獣バトル期にあたる。ウルトラ怪獣ソフビが現行の大きさになる直前で、非常に勢いがあった時期のものですね。
強化されたゼットン、という感じが佇まいからビンビンに出ていて素晴らしいです。
正面から。
宇宙恐竜と言いながら昆虫の意匠が全面に出ているゼットン。EXはそれをさらに肥大させて、より甲殻的かつ全体にボリュームを持たせている。
横から。
黄色の発光体が脇の後まで続いている。
全体の虫感が強くなった一方、手の指なんかはオリジナルよりも一本一本が際立つ作りになっていますね。肩から背後にかけて無数に映える棘は、蟹の表面のそれを思わせるボツボツ感です。
この威風堂々たる佇まいが、EXゼットンを特別な一体にしていますね。
足のデザインもカッコいい。黒部分が中世騎士の鎧のように見える。オリジナルとはまた違った印象となっていて、このEXゼットンはファンタジー作品等に出てきそうな暗黒騎士のデザインに近いものを感じます。
後ろ。もしかして、これが開いて翼になるんか!? そんな妄想を膨らませてくれる形をした一対の甲殻質な背中。
棘の先端には銀が塗られています。さすがにアーツほど丁寧な仕事ではありませんが、それでも手が込んでいます。
斜めから見ると、棘だらけのマントを羽織っているようにも見えますね。
ラスボス感があります。
頭の後ろにも黄色い発光体があるなど、見逃せないところが多いです。
顔のアップ。
銀の角の他にも、顎? と思しき一対の角が下にも生えている。
左右対称な黄色の発光体はモノアイのようでもあり、ちょっと未来的な感じ。トランスフォーマーに、こんな顔の奴出てきそうですね。
さて、可動ですが腕が動くだけです。
腕の可動範囲は広いですが、まあそこまで可動が活きることはないかなあ。
腕をぐっと引いて佇ませた方が、このEXゼットンにはあっているかもね。
大きさ比較。
最近組み立てたフィギュアライズスタンダードが中々良いバランスですね。
ラスボス感あるので、ウルトラマンよりも頭一つ体高差があるのが理想です。
ゼロツインソード!!
しかしEXゼットンの弾力に富む身体が全てを吸収してしまう!!
進行する黒き絶望。
ウルトラマンでさえ叶わなかったゼットンを、さらに強化したEXタイプ。
我らがゼロは、この魔獣に打ち勝てるのか!?
決死のゼロツインシュート!
真っ向からのぶつかり合い!
などなど、いろいろと遊んでみたくなる。
立っているだけでヤバみが感じられる怪獣。この強敵感は伊達じゃありません。
オリジナルとの比較。
オリジナルは、それはそれで絶妙なデザインバランスですが、EXゼットンはそれをまた別の方向に昇華させた感じ。ゼットンをパワーアップさせるという時に、ゴテゴテと飾り付けるのではなく、元々にあるモチーフを強調する。それによってオリジナルが持つ底知れぬ不気味さはそのままに、新たな方向に舵を切った新版が誕生する。怪獣デザインの面白いところです。
製油所に現れたゼットン。
市街地での戦いは一度もないんですよね。勿体ないなあ。
ゼットンの亜種や変種はニュージェネでも登場していますが、個人的にはハイパーゼットンよりも、このEXゼットンを出してほしかった。ハイパーゼットンは『サーガ』に登場した時の強敵感と絶望感が本当に好きなので、そこから目減りしてほしくないという気持ちがあります。一方、このEXゼットンについては、ここから強さを描いていけますからね。
この時期のウルトラ怪獣シリーズの大きさだと、ジオコレでも映えますね。
錆び付いた蒸留塔とゼットンの黒が合いますね。
爆炎の中をゆーっくり歩いていくEXゼットンを妄想したくなります。
本編ではそこまでフィーチャーされていないEXゼットン。
個人的には非常に魅力的な素材だと思うのですが、いかがでしょう。
これはHARDOFFでレスキューしたソフビだと思いますが、奇跡的に凄く奇麗な状態で入手できました。たまにこういうのがぽつんと置かれてるから、リサイクルショップは侮れないんですよね。
EXゼットンはもう一体、「ファイヤー」なる個体が存在しますが、それはこのEXを素体とした火炎強化型です。次回、それとの比較も通じて、このEXゼットンの魅力をもう少し浮き彫らせてみたいと思います。