ご当地怪獣 立体図鑑その1 ウードン(香川県) | 怪獣玩具に魅せられて

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[香川県]
ウードン









【紹介】

うどんの怪獣。夫婦で四国にある88箇所のお寺をめぐるお遍路にでかけたおじさんが、讃岐うどんのあまりのおいしさにすがたを変えてしまった。奥さんの愛のことばと、仏さまの教えを広めた弘法大師さまの力でもとのすがたにもどることができるといわれている。好きなうどんの食べ方は、あつあつのうどんに卵を割り入れて食べる釜玉。

 

 

カプセルトイ第一弾に登場。シャチホコングと共に、ご当地怪獣立体図鑑の先駆けとなった、香川県のご当地怪獣ウードン。

シャチホコングとはまた違った方向性の怪獣デザインで、非常に興味深い。

愛知県のシャチホコングは、愛知県のシンボルたる金のシャチホコをモチーフとして、オリジナル色の強い怪獣デザインを完成させた。それに対して、このウードンは既存の怪獣、もっと言うとあの有名なウルトラ怪獣の一種パロディ的なデザインになっている。

 

 

こいつは、どう見たって、あの「伝説怪獣 ウー」でしょう。

 

ところがですよ、このウードンが凄いのは、単なるパチなんかじゃ終わらせずに、香川県の「特産」と絡めることで、「ウー」が「ウードン」でなければならない必然性をちゃんと持たせ、なおかつデザイン的に納得するしかないものを作り上げてしまったことなんです。

 

「伝説怪獣 ウー」のうどんバージョン。

香川県と言えば、やっぱり讃岐うどん。だから、あのウーのもさもさが全部、うどんの麵になっている。

 

このリアルさは、カプセルトイの大きさだからかな。

袋かなんかに入れて冷蔵庫に入れといたら、本物の乾麺と間違えるんじゃない?

 

麺一本一本のしなる感じ、そしてそれが重なり合っている様子も、ものすごくリアルで手が込んでいる。

 

そして、このウードンらしさの真骨頂は、ここにありますね。

お目目がね、箸なんですよ。

箸の尻のところに目が付いてる。

つまり、このウードンはうどんを食べようと箸ですくいあげている、その瞬間の様子を怪獣化したもの。

この発想が素晴らしい。

 

箸は空洞を通っているだけなので、先端に近いところでウードンの頭部をつまむことも可能。

こうしたら、本当に麺類にしか見えないね。

 

 

 

お目目は非常にシンプル。

この感情のうかがえなさが、ウーと共通する部分かもしれません。

頭部の形や、幽霊のようにだらりと下がった手なんかは、ヘドラ的でもあります。

 

 

 

ただ、ウードンの方が宇宙人っぽい顔してますね。

設定を見る限りでは、怪獣というか妖怪に近いものっぽいですけどね。

 

 

 

こんな感じで頭だけ撮ると

ほら、もうウルトラ戦士がうどん食っているようにしか見えない。

 

 

少しカメラを引きます。

ゼロ「……」

 

 

 

伝説怪獣ウーに近いものがあるということで、街中よりもこっちの方が似合うかな。

緊急事態! 香川の避暑地にウードン出現!

森林浴を楽しむ人々に、うどんを振舞っています!!

 

 

ウードンは縦長の人間体型なので――

こんな感じで樹の間に隠れ、

 

ぬっと出てくる。
みたいな演出もアガると思うのですよ。
 
 
あるいは、街中に出現するウードン。

ぽつねんと佇む感じを出すために、手前に建物を多く並べました。

 

 

ビルの狭間を歩く、伝説のソウルフード怪獣。

中々良い画になりますよ!

 

 

あるいは伝説怪獣繋がりで、このヒトと。

対峙する銀色の流星。

しかし、ウルトラマンの姿を見た瞬間、ウードンは静かに消えてゆくのだった……。

ひとり残されたウルトラマンは、仕方がないので讃岐うどんを食べるのだった。

 

ご当地怪獣の食卓。

ウードンを食うシャチホコング。

 

食われてなるものかと、市街地戦に突入。

 

これくらいの大きさの怪獣たちの睨み合いって、東宝怪獣映画の趣があって良いですね。

こちらにもブロンズ彩色版があるんですが、やっぱりノーマルの着色がいちばんしっくりくる。

特にウードンは、「箸でうどんをすくいあげている様子」が大切なので、ノーマル着色じゃないと意味がないってのはありますね。

 

絡み合ううどんの造形なども、フィギュアだからこそ再現できるところかもしれない。

個人的にはシャチホコングの方が好きなデザインですが、これまた「ご当地怪獣」の一つの主流となるデザインの方向性なのかなと思います。こういうのがいてくれると、ご当地怪獣の出残の多様性と可能性が、ぐんと広がるからありがたい。

第二弾では、どの都道府県の怪獣が立体化されるのか。第一弾のシャチホコングとウードンが、このクオリティで大・大・大★満★足★なので、いやがうえにも期待が膨らみます。お手頃価格とサイズで集められるご当地怪獣、本当にうれしい。これ、トレーディングフィギュアとしてある程度の数がそろったら(もちろん47全部集まるのが最高)、この都道府県なんでしょうゲームとかでも使えそう。怪獣を通して、各地の特色を学ぶことができるって、すごく良い! 小学校の時に、こういうものが出ていたら、もっと地理が得意になっていたかも。本当に数集めたいので、ぜひともこのまま、たくさんのご当地怪獣を登場させてください。とりあえず47都道府県コンプリートを目指すなら、一回に2体として、第24弾まで続けましょう! 応援してるよ、ご当地怪獣たち!!!