映画『ウルトラマンコスモス THE BLUE PLANET』に登場した海底怪獣レイジャ。サイパン島付近の海底に群れを成して生活しているという、まさかの国外生息怪獣。
アクアマリンーーなんて言葉がよく似合う、澄んだブルーの輝きが美しい怪獣です。日本で棲むとしたら、やっぱり沖縄かな。
前から。
コミュニティ・デバイスを持つ広い額。そのため、正面から見ると瞳が隠れます。角度によって顔の雰囲気が変わる怪獣って、良いですよね。
また、正面からだと首の左右についているヒレが、花びらのように見える。これまた粋な意匠です。
横から見るとスリムなプロポーションが引き立つデザインであることがわかる。
レイジャは普段はエイのような姿で生息しており、コミュニティ・デバイスを通したギャシー星人との一体化により、四肢を持つ戦闘フォームに変身する。頭部が青いのは、ギャシー星人のジーンと一体化している個体だそうです。なので、レイジャJ。
このような設定を含めると、レイジャが限りなく人型に近いのも理解できますね。加えて、敵対しているスコーピスとの体格差を引き立てるために、レイジャ側はよりスリムな方向にしたのかもしれません。
個人的に、人間体系すぎるデザインの怪獣ってディノサウロイド(恐竜人間)みたいで苦手なんですが、レイジャは少し前傾であったり、足の角度であったり、首部分の膨らみであったり、様々なところに工夫を凝らすことで、しっかり怪獣然としている。そこに好感が持てます。
青と白。限りなくシンプルな配色ですが、そこが良い。青自体が、非常に目を惹く鮮やかさなので、胸部や腹部などの「裏側」をシンプル、かつ海洋生類を思わせる渋い白で抑えたのは正解だと思います。
美しい背中。
紺碧の海を、波飛沫を上げながら泳ぐんでしょうね。陽の光を浴びて、きらきら輝きながらね。うっとりするような美しさなんだろうなぁ。
ふわっとしたヒレが、華奢なボディに膨らみを与えています。レイジャ本来は、このヒレを使って泳ぐのだろうから、胴体部分が取ってつけたように華奢で、ヒレ部分にボリュームがあるのはある種当然かもしれない。
顔のアップ。
まずは正面から。
お目目が隠れて牙がにゅるっ。
ちょっと怖くもあります。
横から見ると、綺麗に塗り分けられた青い瞳。
知性を感じる眼差し。生物兵器として生み出され、感情がうかがえない瞳だったスコーピスとの好対照。
俯瞰すると、口の中も、塗り分けこそないものの丁寧に作られているのがわかる。
目の周りが少し窪んでるんですね。
コミュニティ・デバイスのアップ。
同じ青でも場所によって輝度を変えるなど、なかなか凝った作りです。
胴体のアップ。
目がキャラクター然としているからか、ポケモン風でもありますね。往年の怪獣らしさには欠けますが、親しみの持てる顔つきです。
あと、意外と王道怪獣的でもあって、上の写真なんか、ミレニアムゴジラの佇まいや雰囲気に通じるものを感じます。
深海を泳ぐレイジャ。
ギャシー星人と一体化しない、エイバージョンのレイジャも欲しいなぁ。もっとポケモンっぽくなりますが。
ウルトラ怪獣において、エイの怪獣って古いけど少ないんですよね。その最初は、ウルトラQに出てきた、宇宙エイボスタング。ほんとに、まんまエイです。
その点、レイジャは怪獣的な意匠が込められているので、より発展したデザインだと言えるのではないだろうか。
可動は腕と尻尾。足は固定。
腹部と腰部の分割線で角度が変えれたら、もう少し印象変わるんでしょうが。
腕もロールなので、あまり使い道がない。まぁ、雰囲気を楽しむソフビかな。
コスモスと並んで。
アオトラマンと青い怪獣。映えますね。
青トラマンつながり、and海のウルトラマンということで、
我らがアグルと。
同じ青でも、アグルの青とでは雰囲気変わるんですねぇ。
ここからは、色んな深海怪獣とのコラボをお届け。
まず、深海といえばこの人。カメ対エイ。
お互いに知性をうかがわせる瞳をしております。ガメラがまんまカメなのに比べると、レイジャは、ギャシー星人と一体化しているという設定抜きにしても、怪獣的要素強めですね。
深海にて。
背後を通過する、赤いアイツ。
あるいは、
轟天号より緊急報告!
サイパン沖海底にて、レイジャ確認!
色んな組み合わせが楽しいレイジャ。
コスモスの映画一回きりの登場なのが寂しいです。
同じ映画出身でも、呑龍は映画三作目にも出てたのになぁ。
ということで、海底怪獣レイジャのソフビでした。
映画公開は2002年なので、ぴったし20年前のソフビ。もうそんなになるのか……経年による色褪せや剥げはありますが、青の輝度などはまだまだ色褪せておりません。このレイジャはリサイクルショップで手に入れましたが、前の持ち主にも大事にされてたんでしょうなあ。優れたソフビは、いつまでも良い形を保ち続けるものですね。