1966年『怪獣総進撃』で、13年ぶりに銀幕に登場したアンギラス。ソフビ等でも専らこちらで造形化されることが多いわけですが、そのデザインをリボルテック化。映画に登場した神がかり的カッコよさはそのままに、可動豊かなアクションフィギュアとなりました。
凛々しいお顔。
ソフビよりは小さいけれど、その分ディテールを作り込んである傑作。
横から見てみましょう。
結構長いんですよね。尻尾が立派です。身体と同じくらいはあるのかな。
前から見た図。
目の周りの彫りの深さが印象的。
口の中に並ぶ歯まで、忠実に再現。けっこう生々しいです。
背中。やはり長い尻尾。
背中のトゲトゲが、一見ちゃんと並んでるように見えながらその実少し雑然としているのが着ぐるみっぽくて良い。棘は軟質なので、触っても全然痛くない。ソフビよりもお子様に優しいと思います(笑)
精悍な顔つき。地面に這いつくばりポーズであっても、こいつはとにかくカッコいい。
顔のアップ。
1954年『ゴジラの逆襲』に初登場した際の、目が完全にイっちゃってる暴龍に比べると、かなりキャラクター化された顔になっていますね。資料によると、ウルトラQの影響もあって、怖さを排除し、より怪獣然とした顔にしたんだとか。13年間の沈黙を経て、がらりと雰囲気を変えての再登場でした。
口閉じバージョン。
しっかり噛み合って保持できます。口を閉じると、突き出た一対の牙が目立ちますね。
ちょっと見上げる感じで。
こうしてみると、ちょっと狛犬っぽい? アンギラスは初代から東洋龍の意匠が強い怪獣でしたからね。
背中のトゲトゲ。
ソフビだともう少し巨大化、強調化されるこの棘ですが、リボルテックでは良い感じに抑制が効いています。
四肢のディテールも細かいですね。こちらにも着ぐるみ感があって好きです。
リボルテックの可動は、クリック関節、ラチェット構造。
monsterartsよりは自由度がありませんが、その分バランスが悪いポージングでも保持が可能です。
だから四足から二足への変形も自由。
腰を上げて、突進のポーズ。けっこうお気に入りです。
こうして後足を浮かすと、一気に躍動的な雰囲気になりますね。
首の自由度が優秀なので、態勢に関係なく前を向かせることができます。
尻尾を振り上げるアンギラス。
ジョイントの向きを変えれば、首を左右に振ることも可能。
ジャンプ。
飛び掛かるアンギラス。
鈍重そうに見えますが、設定上は非常に俊敏に動く怪獣なんですよね。
その証拠に、『逆襲』では大阪城を舞台に、ゴジラと早回しによる高速戦闘を繰り広げました(真実=当時の撮影カメラマンのミス)。
咆哮するアンギラス。
こうして見ると、二足歩行のアンギラスも中々カッコいいですねえ。
仰観視点。
四足歩行のアンギラスは体高が低いので、けっこう目が合いやすいと思う。そこんところの視点を大切にした、アンギラスとの遭遇シーンがある映画を作ってほしいなあ。日本で怪獣映画が再燃焼されれば、アンギラスのスピンオフもできるかも。難しいかなあ……。
リボルテックは差し替え手首や火炎エフェクト、別タイプの顔などの付属品が豊富。それなのにこのアンギラスには付属品は一切ありません。
代わりに、『総進撃』に登場した人間側のメカニック「ムーンライトSY-3」が付いてくる。
爆炎を上げて飛び立つSY-3を造形化。この渦を巻く爆炎のディテールは、さすが海洋堂と言ったところですね。
SY-3自体も細かな塗り分けがなされている。
宇宙に向けて飛び立つムーンライトSY-3を見上げるアンギラス。
『総進撃』以降、人類の味方、ゴジラの相棒的立ち位置に甘んじたアンギラス。
それhそれで愛嬌があって可愛かったんですが、着ぐるみの劣化と共に、扱いはどんどん悪くなっていきましたね。
このデザインでの活躍も悪くはないんですが、暴龍の名に恥じぬ凶悪な活躍も見てみたいものです。
ということで、リボルテック・アンギラスの紹介でした。
特撮リボルテックが始まって、1年くらい後にリリースされた商品であり、1年足らずで終わってしまった特リボ終盤の1作でした。東宝怪獣の中でも特別大好きなアンギラス。一番、リボ化を待ち望んでいたキャラクターだったので、とても嬉しかったことを覚えています。
付属品が少ないのは少し寂しいですが、その分、造形的に相応のボリュームがあるアンギラスを、そのまんまの姿でアクションフィギュア化しており、単体での完成度にはまったく不満がありません。可動も、若干の癖さえ飲み込んでしまえば、意外とよく動き、色んなポーズを付けられる。造形文句なし、遊び応えバッチリ、満足度100%の、すごくすごく、お気に入りなフィギュアです。