変形怪獣 ガゾート | 怪獣玩具に魅せられて

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ウルトラマンティガ第6話「セカンド・コンタクト」に登場した、ティガを代表する怪獣の一体であるガゾート。ウルトラ怪獣のソフビとしては、かなり古いものです。

リサイクルショップでレスキュー。USED品なので、青い部分とかは結構傷が入っています。

ただ、造形的にはすごく良いですよ。

 

正面から。

顔のモチーフは魔王ダンテらしいのですが、何故だか昔から河童みたいなやつだなと思っていました。あるいは邪悪なペンギン。

一回見たら忘れられない、独特過ぎるデザイン。これがカッコ良く見えてくるんだから、ウルトラ怪獣って不思議。

 

横から。

宇宙人っぽい造形でありながら、地球の電離層に住んでいる地球怪獣なんですよね。

このガゾートが登場する第6話は、ストーリー的にけっこう怖い話で好きです。ガゾートの言う「トモダチ」の意味が分かった瞬間に、鳥肌たちました。

 

 

後ろ。

かなり傷が入っていますね。これは入手した時からこんなでした。

リサイクルショップのUSEDソフビって、基本的にはワゴン売りが多いからどうしても傷が入ってしまうんでしょうね。

 

 

顔のアップ。

怖い顔です。かなり悪辣。

でも、怪獣としては誰かに操られている邪悪生物と言うわけでは全くないんですよね。単純に、対話が通じない。人間とは全く相容れない考え方の中で生きている生物。その圧倒的な、恐るべき他者としての怪獣とどう対峙するかというドラマ。すっごく大人な話ですよね。

 

当時の技術の限界なのか、顔付近の塗り分けは目のみ。口の中などは素体色のままです。

ただ、牙などの細かいディテールはちゃんとあるので、ちゃんと似ていますよ。

 

 

可動は両腕のみ。腰も回りそうですが、回すと分割線が際立ちます。

 

 

真骨彫ティガと。

大きさ的には、ガゾートが僅かに大きいくらいで、良いバランスです。

ガゾート目線での対峙。

 

 

ACTのティガとバトル。

こっちはティガが頭一つ高くなりますね。

 

さてこのガゾート、ペンギンみたいだなという印象が抜けず、悪辣な顔も見慣れてくると可愛く思えてきます。

どこぞのご当地キャラみたいじゃないですか?

 

ということで、ちょっと遊んでみました。

「とうさん! あんなところにペンギンがいる! 見に行っても良い??」

「ああ、いいよ。行っておいで」

 

 

「うおぉおぉぉぉ! ペンギンさ~ん!!!」

「はっはっはっ。転ばないように気をつけろよ~」

 

くるっと振り返ると、その顔は――

「に゛ゃぁぁ」

 

 

「悪霊退散!!!!」

ドスッ!

「に゛やぁぁぁぁ!」

「ちょちょちょっ、とうさん! なにしてるの!」
 
 
 
「え? なんかキモかったから」
「そんな、人(怪獣)を見かけで判断するなんて、よくないよ! 本当は優しい怪獣かも知れないじゃないか!」
 
ガゾートを介抱するタイガ。
「ゴメンよ、トリッキーな父さんで。ぼくは、君と友だちになりたいと思っただけなんだ」
「トモダチ……」
 
「トモダチハ、ゴチソウ! トモダチハ、ガゾートノタベモノ!!」
・ ・ ・
「前言撤回ッ!」
「対話不能ッ!」
~劇終~
ちゃんちゃん。
 
 
今回アクションフィギュアも交えて寸劇してみました。
今放送中のトリガーでも登場してきたガゾート。ただ個人的には、誰かの操り人形よりも、自分自身の本能と価値観のままに人類を困惑させる「他者」「異物」としてのガゾートが大好きなので、そういうスタンスの怪獣のままでいてほしかったなと思います。
 
肝心のソフビの出来ですが、経年劣化や傷はあるものの、クオリティ自体は色あせることがない。腹部や胸部の皺、独特なディテールの脚部など、見所の多いソフビでもあります。フォルムも変わっていて興味深いし、改めて面白い怪獣だなあと思わせられました。