それはカイジそのものにありました
パート1で底辺から這い上がり王を倒したカイジ
パート2では仲間を得て絆を見つけたカイジ
藤原竜也さんは、時に熱く、時に情けなく、時に悪魔のようで、なおかつ実に人間的で魅力あるカイジを演じました
逆に言うと
この二本で、カイジというキャラクターを演じ切ってしまったところもあったのです
パート3をやるなら
藤原竜也という他に得難い俳優に
新しいチャレンジの場所を用意したい
そのようにずっと考えていました
STを作りながら、そし誰を作りながら
ずっとずっと考えていたのです
それを解決したのは時間でした
まだ少年ぽさの残っていたパート1から11年
俳優としても人間としても
驚くほど大きくなったあの人を見ていて
それは自然に思いつきました
藤原竜也カイジのファイナルにふさわしい場を
作ることが出来たのです
撮影はひと月半
藤原竜也さんと、実に濃密で楽しい日々を送りました
《次回・台本は出来た、しかしさらに大きな困難はその次にあった》