私たち介護士の仕事は、3大介護以上だけではない。

介護の本質は利用者を深く理解し、その人に本当に必要なケアを届けることだ。

言葉にすると「なるほど」なんだけど、現場では全然スマートにいかない。


みんなが正直に本音を話してくれるわけじゃない。

だから私たちは、言葉にならないサインを必死に拾う。

ちょっとした表情の変化、謎のこだわり、いつもと違う沈黙――そこから気持ちを推測していくのだ。


必要なのは観察とコミュニケーション、そして信頼関係。

でも押し付けすぎれば「うざい」、引きすぎれば「冷たい」と言われる。

この微妙な距離感を外さないのが一番の難題だ。


私は、これができる人を「できる介護士」と呼んでいる。

――なんかもう、恋愛マスターの域。

同時期に相手が何十人もいる分、介護の方が難易度はあがるかも、だけど。