119番に電話した経験が無い方は多いと思います。どんな風に応対するかを知っておくと、説明する際によどみなく単語が出てくるようになります。事前に訓練を重ねることで実際に行動する時の遅延時間を最小にします。
以下は私の経験に基づく東京都区部における事例です。
119番通報すると、最初に救急か火事かを尋ねてきます。そこで、明確に「救急車による救急搬送依頼」と告げます。そして氏名と救急車が向かうべき住所を伝えます。
次に搬送すべき人の氏名、性別、年齢、症状(例:脳梗塞)などを伝えます。伝える時のしゃべる早さはゆっくり気味にして、大きな声ではっきり分かるように話して下さい。
(例:富士 太郎、男、88歳、左側の手足が動かなくなりました)
ここで、症状について消防隊員から詳しく説明を求められます。電話の指示に従って作業を行い、結果を簡潔に答えます。例えば、脳梗塞の症状が現れた時に、消防隊員から「声かけをして反応がありますか?」とか「左手を握って握り返しがありますか?」といった質問をされますので、実際にやってみて、その結果を分かる範囲で伝えます。
救命処置が必要な場合には、電話で作業を指示されることがあります。指示された内容が分かるのなら、その指示された内容を実行します。
(例:倒れた状態でも息ができているなら、そのまま動かさないようにして下さい。)
救急車が向かう先が住宅地の中の場合、大通りからどこを目指せば目的の住所にたどり着けるかを質問される場合があります。救急車が進入できる経路(目印)を説明出来るようになっていると救急車の到着が少し早くなります。
(例:杉山通りからスズメ公園に向かってください、自宅はスズメ公園の手前20メートルになります。)
マンションなどでオートロックされている場所の場合には、その旨も伝えておく必要があるでしょう。
同居家族が複数いる場合には、一人を玄関前の道路で待機させます。救急車が見えたら大きく手を振って知らせます。なお、消防車が急行し先に到着する場合があります。
アパートや団地など同じ棟が続くようなところでは、数字の読み上げで間違いが無いように読み方を変えて番号を読み上げます。
(例:七百一号、なな まる いち、繰り返します‥)
消防署も参加する地域祭りに行った際に、消防署員に119番通報する時の手順について尋ねてみてください。救急隊か通信司令室勤務の経験のある署員がいれば、実際の手順について教えてくれると思います。その際に、消防署員を相手に119番の会話訓練をお願いして、言葉がよどみなく出てくるように訓練を重ねます。住宅地の中など、自宅がわかりにくい場所にあるなら、自宅が表示された地域地図(町村地図)を用意して、自宅を示して救急車の進入ルートについて消防隊員と簡単に到着できるかを検討してみてください。
(電子書籍、「介護はプロジェクト」から一部抜粋)