いろいろな脳の病気があって

その出方もいろいろみたいです。

 

ブツブツブツ・・・1人でずっと会話している老人もいれば

幻覚を見続ける老人「あの子は誰?」

何かといえば「今昭和何年だっけ?」と聞く老人

突然仕事しているモードに入り、皿洗いしようとする元家政婦の人。

 

そんな中、普通の?変わり方ではなく

奇声をあげたり暴れたりするタイプのご婦人に会った。

これは、困る。

暴れてケガでもしたらこちらの責任なるわけだし

周りの利用者さんの機嫌も悪くなり、相乗効果で?!場が荒れ

あちこちに飛び火していくからだ。

老人たちは直接話しはしなくても、互いに影響しあっている。

誰かの感情が乱れると、近くの老人も情緒不安定になったりする。

 

奇声をあげるお婆さんなのでKさんと呼ぶ。

顔は可愛らしい。

娘さんがたまに様子を見に来るが、なるほどそっくり。

丸顔で可愛らしく愛想も良い。

きっとニコニコのお母さんだったのだろうなあ。

 

しかし今は違う。

可愛い顔から聞こえる声は甲高く、民謡を歌うような声で叫ぶ。

日本語ではあるものの、その言葉の意味は不明。

会話はたま〜〜に何となく辻褄が合うくらい。そして

持っている食器をガンガン!!とあちこちにぶつけて。また叫ぶ。

その奇声に周りのお婆さんが「うるさい!あっちいけ!」と叫ぶ。

こっちもたまらず「全員うるさいんだよ!!」

 

と・・・ 言いたい所だが言えないので、やんわり間に入る。

 

その人はともかく食欲が旺盛で、なんでもおかわりを要求する。

本人はおかわりだと思ってなくて「何でご飯くれないのよ!」

って、10分前にたらふく食べたことを忘れているわけです

 

しかしお風呂や排泄に対しては非常に興味が薄く

(お風呂が異様に好きだったり、排泄ばっかりしたがる老人もいる)

なかなかトイレに行ってくれない。

手を引いて行こうとしたら奇声をあげるので断念。

 

すると、私よりも押しの弱い?優しいスタッフが

傍目にはちょっと強引な感じで「トイレに行きましょう!」と手を引いている。

Kさんは「嫌だあああああああ!!」やっぱり叫ぶ。

叫び声はどんどん大きくなる。「やめてええええええええええ」

 

周りからの「うるさい!」も大きくなる。

私だったらここで諦めてしまうだろう。

しかしその人は諦めなかった。

Kさんをなだめつつ車いすにポイっと乗せ、トイレに向かう。

「Kさん、トイレに行きましょうね!」

 

するとそこでKさんの奇声が止んだ。

 

えっ?と思いKさんを見ると、キョトンとした顔をしている。

 

そして

 

「あーーーーら。ありがとうね照れ

 

 

 

素直な顔でトイレに向かい、しばらくするとご機嫌で出てきた。

 

 

 

びっくり・・・・・」

 

 

 

どうしてだかは分からない。

Kさんは、その途中までは嫌がって暴れまくる人。なのに

「なにかしらの?ハードル」を超えると、喜んで感謝する人。

に変わるらしいのだ。そのスタッフはそれを知っていたので諦めなかった。

嫌よ嫌よも・・・・?かに座

 

病気の症状なのか、元々の性格も何か関係有るのか?

人の心って頭って複雑だ。

こんなことも自分がその場に来て初めて知ったこと。

おそらく、自分の目で見るまでは信じがたいこと。

 

ここはフシギの世界だな。

面白いと思えれる人はずっといるのかもしれない。

 

でもまた退職者が出た。