偉そうに夫に大丈夫!と言っておきながら

仕事に戻ると夫のことが気になって仕方なかった、

唾液が減っていた、唇が真っ白だった、、

あれは意識がなくなった時に似ているような、

体の震えは止まったかな、、とか、

怖くて心配で仕方なかった。

背中が痛いのは心臓かもしれないとか、

救急車で運ばれていくところまで頭をよぎった。


結局はその夜38度ぐらいの発熱があっただけで

カロナールを入れると治った。

熱が上がった時はカロナールは効かないと言って、

ロキソニンを入れろと何度も訴えてきた。

今回はいろいろ言ってきた。

これは大丈夫だと少し安心した。

翌日にはすっかり下がり

嘘のように元気になっていた。

なんだったのかな、、尿路感染でもないし、

今となってはわからない。

そんな時もあるよね、なんて重い気持ちで軽く笑って見せた。


私は夫に少しでも何かあると、もうそれはそれは絶望感でいっぱいになる。

熱が出たぐらいでこうなってしまう。

高熱でもないのに。

しんどいだろうと思うと耐えられない。

後から振りかえってみてもひどい。

だからといって優しいばかりではなくケンカもする。

しっかり落ち着いて考えれば大丈夫なのに。

夫のことだけではない、

娘たちのことも、犬のことも。

ちょっとのことを心配してはしんどくなる。

なかなかコントロールが難しい。

友達に対してもそうなる。

元々の性格もそうかもしれないが、

さらに拍車がかかってきた。

その加速度についていけなくなる。

夫がALSになってから、

大切な友達を失ってから、

辛い思いをいっぱいしたことが心を抉ってくる。

きっと自分は辛い思いをするようにできているとどこかで刷り込まれて消えない。

この先もっともっといろいろなことが起こると思う。

その時のために、少しは強くなりたい。が、

がなかなか難しそう。

私は弱い人間だ。