人口呼吸器につなぐ気管切開の部位のカニューレをスピーチカニューレと言って、別の部品をつけると話せるカニューレにしている。
とは言えその間人口呼吸器を外さないといけないので今は全く使っていない。
カニューレの奥に小さな風船みたいなのがついてて、
その空気が抜けすぎると夫の声が「あー」と少し聞こえる。
もっとも抜けるのは良くないのですぐに小さなシリンジ💉で空気を入れる。
たまーに、そんなことがある。
いつも夫の声は思い出しているが、
昨日の夜中、久しぶりに声を聞いた。
昔から声にパワーは無かったが、少しだけ高めの優しい声をしていた。
おっとり、ゆっくりしていた。
穏やかだった。
声を失うなんてもったいない、、そんな優しい声だった。
気管切開で声を失うと聞いた時、
私は夫の声を保存したいと言った。
でも本人がかたくなに嫌がった。
私はこっそり録音していたが、
今ままだ聞けない、、。
私自身、初めて酷い蓄膿症にかかり、後鼻漏になり、
声までガラガラに枯れている。
声は出せるが話しづらくしんどかった。
それだけでしんどいのに、、
といつもいろいろなことを思う。
そして辛く思う。。
でも今はグーっと心が辛くなっても、
ならばどうやって夫の言いたいことを読み取れるかそこにパワーを使えるようになった。
今になってやっと。
またこの先録音した夫の声を聞ける日が来ると良いなぁ。