夫はベッドの横のポータブルトイレに移乗して便をしている。
寝たきりになってからずっと変わらずやっている。
ポータブルトイレに首を垂れるように座る。
乗せると言う表現の方が合っているかもしれない。
座らせると手を離してもずれたり落ちたりしない。
2年ぐらい前までは呼吸器を外して自発呼吸してたが、今はできないので呼吸器のホースを伸ばしてつけている。
唇を噛まないようにガーゼを噛ませ、
目が当たって怪我しないようにゴーグルをつけている。
万全なフル装備だ。
その見た目はなかなかゾッとする。
最初に吸引するが、それでも最中に痰が上がってきた時は本当に大変で、
私が頭を持ち上げ、ヘルパーさんが素早く吸引してくれる。
足も踏ん張れなくなってきたので地に着くように座らせている。
夫もまだ踏ん張っているかもしれない。
そう思えるぐらいの姿だ。
最初の頃は私が移乗させることもあったが、2、3年前から体感が重くなり、さすがに今はできなくなって男性ヘルパーさんの力が必要となっている。
夫は大きく重い。
ヘルパーさんが座らせ、私がバランスをとり、
夫発案のお手製の湯浣腸をする
(処方せんで出る浣腸液の挿入の管を切ってシリンジに繋げお湯を入れる。)
そして摘便し(摘便しなくても出ることもある)
終わると座らせたまま着替え、清拭を二人三脚でする。
またヘルパーさんがベッドに移乗させる。
ヘルパーさんの力はすごいと思う。
その後ベッドに戻ってからの除圧や、ポジショニングもまた体力勝負だ。
コミュニケーションが大変になってきた今、
ちょっとした微調整があり、
え⁈なんでわかるの?言いたくなるようなことも理解してくれてやっている。
その時の夫の何とも言えない嬉しそうな顔を見ると私もぐっとくる。
本当に大変だし、
私もトイレでスケジュールを決めている。
仕事の時は職場が近いので
休憩時間にダッシュで帰ってきてすることもある。
正直、少ししんどいなぁと思う。
本当に大変なのでヘルパーさんには申し訳ないが、
なぜか終わると
私自身が、達成感があってなんとも清々しい。
達成感なんてなかなか味わえるもんじゃない。
夫の顔を見て毎回思う。
私たちのしんどさはまあ、置いといて
「やるやん😏」
と絶対言っている。
これをずっとずっと続けて行こう!
しんどいと言いながら、ずっと続けて行こう!