我が国の総人口は、
前年に比べ82万人減少している一方で、
65歳以上の高齢者の人口は、
3627万人と、前年(3621万人)に比べ
6万人増加し、過去最多となりました。
総人口に占める割合は29.1%と、
前年(28.8%)に比べ
0.3ポイント上昇し、過去最高となりました。
今年の敬老の日に国が発表したデータです。
----------
高齢者人口が
増えているということは
これから介護を受ける方が
増えていくということが予想されます。
世の中がコロナで大きく変わったように
これからの介護業界も大きく変わっていきます。
その中でもこれからは、
人間関係が大きく変わり
このポイントを理解しなければ、
人間関係で悩むことになるでしょう。
今回は人間関係の変化について
お伝えしようと思います。
目次
・大きく変わる2つの世代
・世代間の違いを分析する・人間関係で気を付けること・これからの介護に必要なポイント
大きく変わる2つの世代
これから介護を受ける方と
現在、介護を受けている方では
世代が大きく異なります。
人間関係において
この世代の変化を理解することがとても重要になってきます。
例えば現在
介護を利用している
利用者さんの世代は、
「辛坊の世代」と言われています。
NHKの連続テレビ小説 おしんのような・・・・。
当社のご利用さんも
何かあると、
「辛坊、辛坊」とよく言っています。
一方で
これから介護をむかえる方の世代は
「我慢の世代」の方たちになります。
そう、これから介護を受ける方たちは、
「辛坊世代」から「我慢世代」に変化するということです。
世代間の違いを分析する
辛坊世代と我慢世代の大きな違いは
辛坊とは、
苦しい状況に対して
長期的に耐えること
を意味します。
例えば
「家族を養うために辛抱して働く」のように使います。
辛坊のキーワードとしては
「長期的に耐えることができる」ということになります。
一方で、我慢とは
欲望や苦しさ・辛さなどを
短期的に耐えること
を意味します。
例えば
「トイレに行くのを我慢する」のように使います。
我慢のキーワードとしては
「短期的に耐えることができる」ということになります。
まとめると、
辛坊と我慢は、期間の長さが大きく違うのです。
そして、これからは我慢世代に変わっていきます。
我慢の世代に変わるという事は
辛坊の世代の方に対する対応では通じなくなるということです。
人間関係で気を付けること
辛坊と我慢では
期間の長さが違うとお伝えしました。
期間とは耐える時間の長さのことです。
辛坊世代の方は
辛抱強く耐えてくれていることが多いのですが、
我慢世代の方は
我慢強く耐えたとしても
短期的なので
すぐに爆発してしまうということが考えられます。
そう、爆発するのです。
辛坊が爆発したという言葉はありませんが、
我慢が爆発したという言葉は存在します。
世代が変わることを知らずに
今までと同じように対応していると
より多くの問題が起きています。
ご本人対する対応や、
ご家族に対する対応、
介護事業所に対する対応、
地域に対する対応、
病院に対する対応、
などなど、
介護に関わる人に対する対応の仕方が
これからの
人間関係に大きな影響を与えていきます。
この変化をしっかりと分析して、
対応していくことが重要になります。
では、その変化に対して何をすればいいかと言いますと・・・・・
これからの介護に必要なポイント
介護を必要とする世代の方が
辛坊世代から我慢世代に
変わりつつある介護業界で
これから必要なこと、
それは「忍耐力」です。
忍耐力を持って、対応することがポイントになります。
例えば介護制度などの説明もそうです。
これまでは、ある程度の説明で
相手が理解していなくても
辛抱してくれていましたが
これからは、
しっかりとした説明がないと
すぐに苦情につながる可能性が高いです。
普段の対応もそうです。
しっかると伝える
分かりやすく伝える
相手が理解して納得するまで
忍耐強く伝えることが大切になってきます。
辛坊世代から我慢世代へ
そして介護事業所は忍耐の時代へ突入しました。
どう説明をするか、
どう伝えるか、
しっかりと伝わったか、
忍耐強く確認していくことが、
これからの介護業界の人間関係において重要なポイントです。
介護支援コンサルタント
秦邦仁