② 愛知　揚輝荘南園【秋の特別公開】　by　ねこ

せっかく町なかに出たので、
もう1か所見学してきました。
おなじみ、名古屋市千種（ちくさ）区の
揚輝荘（ようきそう）

揚輝荘は、昭和初期に建設された名古屋の郊外別荘の代表作です。別荘の主人は、松坂屋の初代社長である15代伊藤次郎左衛門祐民（いとうじろうざえもんすけたみ 1878－1940）。大正から昭和初期にかけ、覚王山の丘陵地約1万坪（約35,000㎡）に、建物と庭園がつくられました。
当時は、政財界、文化人だけでなく、留学生も含めた国際的な交流の場となっていました。名古屋市を代表する歴史的建造物として、5つの建造物が市指定有形文化財に指定されています。
（揚輝荘のサイトより）

「揚輝荘」という名前は、
この地が月見の名所だったことから、漢詩の
「春水満四澤、夏雲多奇峰、秋月揚明輝、冬嶺秀孤松」
に由来するとされています。

【昭和14年頃の揚輝荘】

現在は、北園（約6,500㎡）と
南園（約2,700㎡）とに分かれている揚輝荘。

今回は南園におじゃまをしました。
で、こちらが聴松閣（ちょうしょうかく）。

ハーフティンバーの外壁など山荘風の外観をした迎賓館で、昭和12年（1937年）に建築されました。各室にはイギリス・中国・インド風の意匠が見られ、伊藤次郎左衛門祐民のこだわりが表現されています。

上高地帝国ホテルを模して造られたそう。
建物の中も外も見どころ満載ですよ

ベンガラ色の壁と紅葉のコラボ

玄関の中から。
スマホだと遠くの紅葉がキレイに写らぬ

聴松閣の2階から。

さて。今回の目的は「南庭園」。
普段は水曜日と土曜日だけ公開されてます。
が、11月26日（水）から12月7日（日）は

秋の特別公開

毎日、午前10時30分〜と午後2時〜の
聴松閣定時ガイド（館内の解説）のあと
引き続きガイドつきでお庭を見学できるんですよ

所要時間は聴松閣＋南庭園で約1時間。
（12月1日（月）は休園日です）

1階・喫茶コーナーから見た南庭園。

一度外に出て、
建物の脇の階段を抜けていきます。

右側にあるのは聴松閣の西隣に建つ
揚輝荘座敷（現在非公開）。

飛び石を下っていきます。

形が面白いね。

この先に
不老庵という茶室があったらしい。
（残念ながらここから先は立ち入り禁止）

南庭園は
茶庭を散策する回遊式の枯山水石庭です。

玉子みたいでかわいい

揚輝荘座敷（現在非公開）。

大正8年（1919年）、現在の松坂屋本館の敷地にあった屋敷が移築されたもので、ベンガラ色の土壁と杉皮張りの腰壁には優雅な雰囲気が感じられます。

移築前には女優の川上貞奴が住んだこともあるそう。
戦後、松坂屋の独身寮になり、
その後は常盤女学院（2007年閉校）の寮として
1990年まで使われていたそうです。
今後、中を公開してくれるといいなぁ…