名古屋 松坂屋美術館
『生誕110年記念 荻須高徳展 憧れのパリ、煌めきのベネチア』(2011年)

風景写真 カメラ1


愛知県稲沢市生まれの画家、
荻須高徳(1901-1986)キラキラ
これまで彼の作品は、
名古屋市美術館のコレクションでしか見たことないかも……
個人展はお初ですよ音符


今回はパリとヴェネツィア、
ふたつの古都の風景が展示のメインになってます。
まず初めに、パリを描いた作品~フランス


荻須高徳
《新聞屋》
1929年
風景写真 レンズ1

前に佐伯祐三の記事を載せましたが、
佐伯と荻須、二人の作品は見分けがつかないときがありますねタラー

しかしながら、荻須の筆致は次第にやさしく穏やかなものへと変わってゆきます。
1927年に25歳で渡仏し、1986年に84歳で亡くなるまで
彼がほとんどの年月を過ごし、活動したパリ。
意外と空が暗いのね…目


荻須高徳
《広告のある街角》
1937年
風景写真 レンズ2


荻須高徳
《フジタの窓から見下ろしたオルドゥネール通り》
1938年
風景写真 レンズ3


荻須高徳
《ヴニーズ通り》
1953年
風景写真 レンズ4


荻須高徳
《パンとケーキの店》
1980-84年
風景写真 レンズ5


1982年、フランスで荻須の肖像を刻んだメダルが発行され、当時パリ市長だったジャック・シラク(のちのフランス大統領)は、
「最もフランス的な日本人」と彼を評したそうです。


おなじみの、この作品もありましたピンクハート


荻須高徳
《洗濯場(オーベルヴィリエ)》
1960年頃
名古屋市美術館
風景写真 レンズ6


で、途中には静物画と人物画のコーナーがヒマワリ


荻須高徳
《黄色い壺のリラ》
1976年
風景写真 レンズ7


お次は、ヴェネツィアを描いた作品~イタリア
明るい陽射しに惹かれて荻須がたびたび長期滞在した町、
なんですが……
面白いことに、作品の前に立つと、そこに描かれている景色の「実際の風景」(絵と同じアングル)がパーッ!と目の前に広がるんですよ目
そんなのは多分初めての経験で、あれっ?と思ってパリのコーナーへ戻ってみたんですが、パリの作品を見ても「実際の風景」は浮かんでこない……
なぜかヴェネツィアを描いた作品だけなんです~~ガーン

特に鮮明に映像が現れたのが、この2点キラキラ


荻須高徳
《大運河》
1980年
稲沢市荻須記念美術館


荻須高徳
《赤い家の魚市場》
1972年
風景写真 レンズ9


これといってリアルに描かれてるわけでもないし、
現地へ行ったこともないし、
パリよりヴェネツィアが好きなわけでもないし、
筆致の好みで言うと、ヴェネツィアよりパリの作品のほうが好きだったりするんですが、
なんでー??目
描かれてる風景を見たことがある!って感じはしないので「デジャヴュ」ではなさそう。
う~~む、よくわからん!!

こちらもヴェネツィアです。


荻須高徳
《サン・マルコ広場》
1935年
風景写真 レンズ10


荻須高徳
《三本の杭と橋》
1935年
風景写真 レンズ1


久々に不思議な体験をしましたな。。。
そんなわけで、
家に帰ってからもしばらく「???」でした。

興味のあるかたは会場へどうぞ音符


『生誕110年記念 荻須高徳展 憧れのパリ、煌めきのベネチア』
◆2011年6月11日(土)-7月3日(日)
 松坂屋美術館(名古屋)
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美術館「えき」KYOTO稲沢市荻須記念美術館(愛知)、日本橋三越本店(東京)に回ります)


松坂屋美術館 →
(名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階)

稲沢市荻須記念美術館 →
(愛知県稲沢市稲沢町前田365-8)

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