名古屋市美術館
『視角の魔術―だまし絵』(2009年)

風景写真 カメラ1


名古屋市美術館で開催中の
『だまし絵』展に行きました音符

いやいや、愉快、痛快、奇々怪々!
こういう娯楽性の高い展覧会も、なかなか良いなぁグッ
写真では面白さが伝わらんかもしれませんが、
お好きな作品の画像を拡大してお楽しみください。
(展示総数約100点)


エラスムス・クエリヌス
《慈悲の擬人像》
板に貼ったキャンバスに油彩
1650年頃 167×30 
ヤン・ド・マール画廊
風景写真 レンズ1


だまし絵の世界へ ようこそ!

こちら↑は彫刻のように見える油彩画。
ヒトの形に切り取って展示台に載せている「絵」なのに
けっこうリアル~目


今回の最高傑作は、たぶん、
パトリック・ヒューズの《水の都》でしょうなぁ。
でも、クマ太郎さんに先を越されてしまったので……
個人的な好みで、ルネ・マグリットをイチ押しキラキラ


ルネ・マグリット
《前兆》
キャンバスに油彩 1938年 54×65
ポーラ美術館

洞窟の中から外の景色を眺めた感じね。。。
リアルさの点では、ちょっと劣るかもしれないけれど、
マグリットの「鳥」の絵は大好きなんです~ピンクハート


そのほかのスーパー・リアル系~キラキラ

立体感あふれる3D食器棚。
本物のような割れたガラスと剥製のようなインコ。
木の枠と、紐で吊るされた石筆が超リアルな石盤。


コルネリス・ノルベルトゥス・ヘイスブレヒツ
《食器棚》
キャンバスに油彩 1663年 86.4×73.7
フレズノ市博物館
風景写真 レンズ3


デ・スコット・エヴァンズ
《インコへのオマージュ》
キャンバスに油彩 1890年頃 50.8×40
フレズノ市博物館
風景写真 レンズ4


ジョン・ハバリー
《石盤―覚え書き》
キャンバスに油彩 1895年頃 30.8×23.2
サンフランシスコ美術館
風景写真 レンズ5


続いて、20世紀の巨匠の作品~キラキラ

だまし絵と言えば、このひと! M.C.エッシャー。
どこかマグリットっぽい不思議絵、ポール・デルヴォー。
ダブル・イメージ(ひとつの形が、複数のものの形に見えてくる)、サルバドール・ダリ。


M.C.エッシャー
《上昇と下降》
紙にリトグラフ 1960年 35.5×28.5
豊田市美術館、横浜美術館
風景写真 レンズ6


ポール・デルヴォー
《窓》
キャンバスに油彩 1936年 110×100
イクセル美術館
風景写真 レンズ7


サルバドール・ダリ
《スルバランの頭蓋骨》
キャンバスに油彩 1956年 100.3×100.3
ハーシュホーン美術館と彫刻庭園
風景写真 レンズ8


そして、現代アートの中のだまし絵~キラキラ

マン・レイの作品は、便座は本物、
ダチョウの卵は写真です。

見てると身体もゆ~らゆ~らしてくる、
ブリジット・ライリーのイリュージョン。


マン・レイ
《だまし卵》
ミクスト・メディア
1963-68年 59.5×49.5×7.5
川村記念美術館
風景写真 レンズ9


ブリジット・ライリー
《ただよい1》
キャンバスに感光乳剤
1966年 177.8×174.6
新潟市美術館
風景写真 レンズ10

ブリジット・ライリーの作品サイト →


リサ・ミルロイの絵皿は、近くではそうでもないのに
少し離れて見ると超リアル!

「small planet」シリーズの写真は、実在の風景ですよ!
なのに、まるでミニチュア模型のように見える、
だまし絵ならぬ、だま写真~キラキラ


リサ・ミルロイ
《皿》
キャンバスに油彩 1992年 188×243.8
名古屋市美術館
風景写真 レンズ1

リサ・ミルロイのサイト →


本城直季
「small planet」シリーズより
タイプCプリント 2006年 120×150
作家蔵
風景写真 レンズ2

本城直季のサイト →


日本のだまし絵で強烈だったのは、
画面から抜け出している幽霊の掛け軸……
『リング』の貞子を思い出してしまったガーン


……というわけで、古今東西の傑作が、
手ぐすね引いて待ちかまえておりますキラキラ
みなさん、悪あがきをせず、
気持ちよーくだまされてくださいねっ。


『視覚の魔術―だまし絵』
◆2009年4月11日(土)-6月7日(日)
 名古屋市美術館
・Twitter →
Bunkamura ザ・ミュージアム(東京)、兵庫県立美術館に回ります)


名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

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・『だまし絵』①(2009年)
・『だまし絵』③(2009年)

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