愛知県美術館
『加納光於―「骨ノ鏡」あるいは色彩のミラージュ』(2000年)

風景写真 カメラ1


今回のイチ押しは、
ワタシの印象に残った作家・Part9キラキラ

現代画家、版画家、舞台芸術家の
加納光於さん(かのう・みつお 1933-)です。

2000年に開かれた個人展の作品をどうぞ。
(展示総数約300点)


加納光於
《遠い手―時空を隔てて》PF-Ⅳ
紙にインタリオ 1992年
風景写真 レンズ1

月並みな表現ですが、とっても「不思議な」世界です。
「色彩のミラージュ」……
この個人展のサブタイトル通り、
幻のように掴みどころがありませんタラー

心理テストで使う図柄のように見えるものも……
(「これは何に見えますか?」という、あれです)


加納光於
《「波動説」―intaglioをめぐって No.1 》
紙にインタリオ 1984-85年
風景写真 レンズ2


加納光於
《「波動説」―intaglioをめぐって No.28》
紙にインタリオ 1985年
風景写真 レンズ3


加納光於
《風の―ルカ・パチオゥリに Ⅱ》
紙にインタリオ 1987年
風景写真 レンズ4


加納光於
《SOLDERED BLUE》
紙にインタリオ 1965年
風景写真 レンズ5

これらの作品は銅版画に分類されるようなのですが……
銅板よりもさらに酸の腐食を受けやすい亜鉛板を使い、
板の上に腐食液と防食剤を流して窪みを作ってます。
時にはガスバーナーの炎で亜鉛板を変形させ、
生じた亀裂や凹凸をプレス機で刷り上げることも。
(「インタリオ」という技法の詳しい解説はこちら →

ひとつの場所にとどまることなく、
技法の冒険(=革新)を続ける加納さん。
色彩への飽くなき探究心から自ら絵の具を調合し、
蜜ろうを用いて描いた油彩画は鮮烈!


加納光於
《繁み・運動・エレメント》―B
キャンバスに油彩 1988年
風景写真 レンズ6


加納光於
《「骨ノ鏡」あるいは色彩のミラージュ》
キャンバスに油彩 1999年
風景写真 レンズ7

この《「骨ノ鏡」…》、
ワタシには「竜宮城の入口」のように見えますよキラキラ

ほかにも水中の世界を彷彿とさせる作品がありました。
ぜひ、また個人展を見たいです~ピンクハート


『加納光於―「骨ノ鏡」あるいは色彩のミラージュ』
◆2000年9月15日(金)-11月5日(日)
 愛知県美術館
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(名古屋市東区東桜1-13-2)

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