名古屋市美術館
『美の旅人 池田遙邨回顧展 古典から山頭火まで』(2000年)



今回のイチ押しは、
ワタシの印象に残った作家・Part8キラキラ

何ものにもとらわれない個性とユーモアを持った日本画家、
池田遙邨(1895-1988)です。
2000年に開かれた回顧展の作品をどうぞ。
(展示総数87点)


池田遙邨
《夕映》
1986年
ホテルサンバレー伊豆長岡


20世紀最後の年に、名古屋市美術館で開催された
『池田遙邨回顧展』。

一番初めに展示されていたのは、
《災禍の跡》という洋画タッチの屏風絵でした。
関東大震災の惨状を描いたもので、
一気にその場の空気が重ーくなりました……


池田遙邨
《災禍の跡》
1924年
倉敷市立美術館


このひとの作風は年代とともに変わっていき、

・洋画の影響濃い初期の作品(1920年代)
・日本の伝統絵画への回帰を意識した時代の作品(1930-40年代)
・抽象化・単純化した象徴的画面の時代の作品(1950年代)
・童画のような風景や動物たちの登場する楽しい作品(1960-70年代)
・俳人・種田山頭火の世界と一体となった晩年の作品(1980年代)

に分けられます(同展覧会のチラシより)。

特に山頭火への傾倒は強く、
山頭火の俳句をモチーフにした作品を描き、
山頭火と同じ格好をして旅をしたそうな。
また、ミロやクレーのようなタッチを
日本画でやってみたという点もすごい!


今回はワタシのお気に入り、
1950年代から80年代のものをご紹介します。
まったりと和んでくださいませピンクハート


池田遙邨
《幻想の明神礁》
1952年
倉敷市立美術館


池田遙邨
《森の唄》
1954年
倉敷市立美術館


池田遙邨
《囁》
1972年
京都市美術館


池田遙邨
《醍醐雪庭》
1975年
倉敷市立美術館


池田遙邨
《惜春》
1980年
越前市文化センター


池田遙邨
《影》
1976年
倉敷市立美術館


池田遙邨
《たそがれゆく茶畑》
1985年
ホテルサンバレー伊豆長岡


池田遙邨
《嵯峨野の細道》
1986年
京都府


池田遙邨
《うしろ姿のしぐれてゆくか 山頭火》
1984年
京都国立近代美術館


池田遙邨
《行きくれてなんとここらの水のうまさは 山頭火》
1988年
倉敷市立美術館


『美の旅人 池田遙邨回顧展 古典から山頭火まで』
◆2000年2月5日(土)-3月20日(月・祝)
 名古屋市美術館


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