名古屋市美術館
『アントニー・ゴームリー展 天使の器』(1996-97年)



気分転換を兼ねて、
イギリスの現代彫刻の展覧会を見に行きました。
現代アートって「なんでもアリ」なとこが好きなのよピンクハート
考えてみれば、現代のアートだから現代アートと言うんであって、月日が経ったらもう「現代」ではなくなっちゃうんだけど。


今回は《接近 Ⅳ》と《エッジ》がお目当てキラキラ
どちらも作者のゴームリーが自分自身の身体を鋳型にとって制作したもので、
特に《接近 Ⅳ》はモロ、ワタシの好みだっ!
(大地と限りなく「接近」してるので、
このタイトルが付いているそうな)


アントニー・ゴームリー
《接近 Ⅳ》
1994年

この作品を白昼堂々ひょいと飛び越え、
係員に怒られたのは友人J。
そんな度胸のないワタシは、
休館日にこっそり一人で忍び込み、
これの隣に同じカッコで、うつぶせ寝をしてみたいゾと…

《接近 Ⅳ》があるんだったら、
《接近 Ⅰ》~《接近 Ⅲ》も見てみたいっ!
だって、どこがどう違うのか確かめたいもん…
でも、《Ⅳ》しか来てなくてガッカリ。


でもって、《エッジ》は絶対、
壁ごと日本へ運んでくるんだろうと思ってた。


アントニー・ゴームリー
《エッジ》
1985年

が、実際は、ネジを1本も使わず、
両面テープみたいなもので
「名古屋市美術館の壁に」くっついてたの。
これって鉛でできてるのに~。
そりゃ、中は空洞なんでしょうが、
それでもかなりの重さがあるハズ。

うーん、不思議だ。


そして、こちらは《天使の器 Ⅱ》。


アントニー・ゴームリー
《天使の器 Ⅱ》
1990年

以前、別の展覧会で《天使の器 Ⅲ》が名古屋に来たのだけど、《天使の器 Ⅱ》の翼は、《Ⅲ》の翼の2倍くらい長いんだよっ。
これより もーっと長い翼の作品もあるのかしらピンクハート
たぶん、屋内じゃ展示できないわね…

というか、この人の作品はとってもスケールが大きくて、
日本の美術館では展示に向かないんでは…と感じましたです。


アントニー・ゴームリー
《天使の器 Ⅲ》(参考作品)
1990年


図録を見ると、海外の美術館にあるときの彼の作品は、
そのスペースにしっかりと溶け込んでいて気持ちいいのキラキラ
きっとそれぞれの美術館をキャンバス(?)にして作品を創ったんだろうな~と思うし、また、収蔵する美術館のほうにも、やっぱそれなりの工夫と配慮がなされてるみたいで。


これは彫刻だけでなく、絵画や書などについても言えるんですがー、どの作品も「ここより中に、ほかの作品入れるべからず」っていうテリトリーを持ってるんじゃないかなぁ。
一部屋に一作品で十分って場合もあるし、テリトリーの広さは作品ごとに違うけれど、それを無視して数多く展示しちゃうと、観る側もちょっと窮屈に感じたり…

でも、展覧会を開くとなると、ある程度まとまった数の作品を並べないといけないから、どうしてもひとつの場所にいっぱい展示することになるのは仕方がないね。
それに、ワタシにとって展覧会は楽しむためにあるものだし、これからも純粋に作品を「楽しむ」ことにしようっとピンクハート


『アントニー・ゴームリー展 天使の器』
◆1996年11月9日(土)-1997年1月26日(日)
 名古屋市美術館
・Twitter →

アントニー・ゴームリーのサイト →


名古屋市美術館 →
(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)


【2010年・追記】
ちなみに、名古屋市美術館の南東側の敷地には、所蔵品のこちらが寝そべってまーす目

アントニー・ゴームリー
《接近 Ⅴ》
鉄 1989/98年
名古屋市美術館




【アントニー・ゴームリー : Another Place】


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