【一枚の絵・49】

名古屋市美術館
『没後20年 徳岡神泉展』(1992年)より
徳岡神泉
《月明》
1930年 264.4×175.6
東京国立近代美術館



このひとの絵は初めてでしたドキドキ 
パンフレットによると、若い頃から才能はあったのだけど、世の中に認められるまでの道のりが大変で、悩みに悩み、迷いに迷った末、ついに彼独自の画風をつくりあげた…とあります。

が、が、実際に作品を年代順に観ていくと、ちょうどこの画風が確立された頃から、売るための絵をたくさん描き始めていて、それらは全体的につまらない作品になってしまってる…汗 「売り絵」が裏目に出た、という見本だなぁあせると。
で、そこから脱却して、また新しいことを始めよう!としていたところで亡くなってしまったので、なんとも惜しい限り汗

この《月明》は、画風を確立する以前の、写実を追求していた頃のものです。
一見、すごーく綺麗な絵だけど、背中合わせのこのおどろおどろしさは何なんだ?
オジサン、イッちゃってるネドキドキと嬉しくなっちゃいました!
(1992年6月)


『没後20年 徳岡神泉展』
◆1992年6月13日(土)-7月26日(日)
 名古屋市美術館
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(名古屋市中区栄2-17-25 白川公園内)

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