名古屋 松坂屋美術館
『英国ロマン主義絵画展』(2002年)



18世紀から20世紀にかけての英国ロマン主義絵画の展覧会。
ヴィクトリア&アルバート博物館のコレクションです。
(全61作家、展示総数約110点)


イギリスのロマン主義って、ちょっと退屈…タラーパンチ!
などと思いながら観ていたワタシが「おおー!」と感動するイチ押し作品、ありました!キラキラ

ターナーでも、ブレイクでも、コンスタブルでもありません。
初めて名前を知った、このひと。


トマス・ガーティン
《カークストール修道院、ヨークシャー―夕暮れ》
紙に水彩 1801年 31.7×52
ヴィクトリア&アルバート博物館

こういう叙情的な風景、好きですねぇピンクハート
それに200年前の作品とはとても思えない。
今時っぽいタッチのうえ、奥行き感がすごくて、31.7×52cmという画面のサイズは小窓から実際に外の景色を眺めるような感覚です。
絵の中の世界にどっぷり浸かってしまいます~~。

作者のトマス・ガーティン(1775-1802)は、
のちに「イギリス絵画の巨匠」と呼ばれるウィリアム・ターナー(1775-1851)と同い年。
二人は10代の頃からの親友で、
画家としても互いに切磋琢磨する間柄だったそうな。
けれども、呼吸器系の持病があったガーティンは27歳の若さで亡くなってしまい、
76歳まで生きたターナーは
「もしも彼が長生きしていたら、わたしは職を失って餓死していただろう」
と述懐するのです。
その言葉は決して嘘ではないな、と思わせる力量の持ち主ですよ。

いつかまたお会いしたい画家の一人になりましたグッド!

【トマス・ガーティン作品集】



そのほかの展示作品ですキラキラ


ウィリアム・ブレイク
《エジプトの聖母子》
キャンバスにテンペラ
1810年 76.5×63.5
ヴィクトリア&アルバート博物館


ジョン・コンスタブル
《デダムの水門と水車小屋》
紙に油彩 1816年頃 18.1×24.8
ヴィクトリア&アルバート博物館


フランシス・ダンビー
《かなわぬ恋》
パネルに油彩 1821年 62.8×81.2
ヴィクトリア&アルバート博物館


ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー
《イーストカウズ城 : 停泊地へ向かうレガッタ》
キャンバスに油彩
1827-28年 91.4×123.2
ヴィクトリア&アルバート博物館


デイヴィッド・コックス
《カレーのルージュ砦、小海老を採る人々》
紙に水彩 1833年 194×280
ヴィクトリア&アルバート博物館


リチャード・レッドグレイヴ
《花冠を編むオフィーリア》
パネルに油彩 1842年 76.2×63.5
ヴィクトリア&アルバート博物館


アーサー・ヒューズ
《白い雌鹿》
紙にグワッシュ 1870年頃 55×68
ヴィクトリア&アルバート博物館


エドワード・コーリー・バーン=ジョーンズ
《水車小屋―音楽にあわせ川辺で踊る乙女たち》
キャンバスに油彩 1870年 90.8×197.5
ヴィクトリア&アルバート博物館


『英国ロマン主義絵画展』
◆2002年10月19日(土)-11月11日(月)
 松坂屋美術館(名古屋)
・Twitter →
・Facebook →


松坂屋美術館 →
(名古屋市中区栄3-16-1 松坂屋名古屋店 南館7階)

ヴィクトリア&アルバート博物館(V&A)→

・テーマ「ロマン主義」の記事一覧 →