私たち夫婦は、留学も含めてアメリカで教育を受けたことがありません。

なので、移住にあたって一番懸念だったのは息子の教育です。以前も書いた通り、日本の教育制度に全面賛成、日本で教育を受けていれば大丈夫、と夫婦とも思えなかったので移住した理由の一つが海外で息子の教育を、ということでしたが、なんせ自分たちで経験したことがないことっていうのは雲をつかむようなまさに暗中模索です。

 

でも、学校のボランティアに参加したりベテランママに教えていただいたりして、親も一緒に学んでいこうと思って移住しました。

まず最初に、アメリカの教育制度はご存知の通り、日本と違って州ごとに異なります。


州の中でいくつものSchool District(学校区)に分かれており、Districtが中心となって学校を運営していきます。そこで一番最初に紛らわしいのが・・・Grade(学年)ですね。

 

日本の場合、
「満6歳に達した日の翌日以降における最初の学年の新学期(4月1日)をもって小学校の就学が始まる」
と規定されています。

でも、こちらでは、多くの小学校にキンダー(5歳、幼稚園年長クラス)が併設されているので、5歳から義務教育スタート、と思っていました。でも実は違うのです。

 

学年の新学期に6歳の子は就学させなければならない、と記載がある一方、

Kinderについては、もし親が「まだキンダーに行くには早い」と思えば行かせなくてもよいのです。

 

実際、キンダーを一回やったあと、またもう一年キンダーをやるという話もよく聞きます。昔は飛び級が盛んで出来る子はどんどん飛び級するという話を聞きましたが、最近は学年を遅らせるというのも結構あるようです。

うちの息子は7月下旬生まれ。

8月下旬から新学期が始まるカリフォルニア州では、クラスで一番幼いグループになります。ただでさえ日本人で体も小さい、英語もネイティブには及ばない、という状況ですから、今後どこかで遅らせるというのも選択肢にあります。

「自分はできるんだ!」という自信は子供の成長にとって重要ですよね。

いつも「自分はできない」と感じながら過ごしていると、本当はそうでないのに「できないんだ・・・」と萎縮してしまいます。

 

楽しく自信をもって学校生活を送るためにも、各自の成長にあわせて普通に学年を落としたり上げたりできるアメリカの教育制度は理に適っていると思います。

これによって、小さい頃からクラスメートには年齢差が発生するので、多様性を受け入れる下地にもなるんだろうと思います。

日本ではいじめの対象になったり・・・なかなか難しいですよね。留学したいけど進級が送れるから行かない・・・なんて残念なこともなくなるといいですね。がんばって海外に出ていく子を応援し、海外とのつながりを深め、多様性を容認する文化を少しづつでも作っていけたらいいですよね。

 

もちろんアメリカの教育制度も問題山積み。

これからそういった面も勉強していきたいと思います。