※思いつくままに綴っていくので、時系列はバラバラです。

目が覚めたら、見知らぬ場所に車は停まっていて、私は車中に1人だった。
物心ついていたし記憶があるので、幼稚園かそのくらい。就学はまだの頃だと思う。

ひどく閉鎖的な暗い駐車場だった。

「まただ!またやられた!」
私の気持ちは悔しさと悲しさで一杯になった。

それはラブホテルの駐車場だった。

「別のお父さん」と宿泊しない時は、日中必ず行っていたと思う。
確か初めは中に連れられていたが、邪魔だったのだろう。そのうち、私が車で寝たのを見計らい、置き去りにして行くようになった。初めてされた時はなぜ母達がいないのか状況が全く掴めず、絶望に打ちひしがれ大声で号泣していたところ、誰だったのか気づいて、慌てた母が迎えに来たのを覚えている(後に大袈裟だと怒られた)。
もう2度としないで、とその時訴えたのだが、もちろん約束など守られる事はなかった。

暑かったのか寒かったのか。
そんな記憶はない。ただただ不安で心細く、母への怒りに満ち満ちた気持ちだけを覚えている。

あの時と同じだ、そのうち母達は帰ってくる。
泣きたい気持ちを堪え、しばらくはおとなしくしていたが、待てども待てども誰も来ない。
ふと気持ちがプツンと途切れ、私は激昂した。手足を思いっきりバタバタさせて、カップホルダーに入っていた缶コーヒーをぶち撒け、ルームミラーを力任せに叩いてへし折った。涙と鼻水でぐじゅぐじゅになりながら。このまま車が爆発すればいいと思った。

しばらくして、母達が帰ってきた。
ルームミラーをへし折った事をこっぴどく怒られたと思う。母には「ろくでもない子」と言われた。

その後どうだったのか。もうわからない。でもこの出来事は、母の最低ぶりを語る上で、欠かせないエピソード。鮮明に覚えている思い出の一つ。