父が帰ってくるまでの間
窒息しそうな海は最後の声を振り絞る
様に泣き叫びました
それが、きっと私たちへの
決心してほしいという
メッセージだったかもしれません
もう、帰ってくることはないかも
心の中で一瞬そんなことがよぎり
急いで帰ってきた父の車に乗って
病院へ
病院についたときは
さっきよりは少し落ち着いてましたが、
まだ、何かを吐こうと必死でした
喉になにがあるのか
麻酔をかけてみてみますね
と先生に説明されたとき
正直、麻酔に耐えれるだろうか
と思い海を先生にゆだねるときに
もう会えないのかな
って、あんなに決心してるつもりなのに
しがみついてる自分を恥ずかしく思いました
何かあるなら
取り除いてもらいたい
一刻もはやく
麻酔がかかるまで待合室で
待たされました
親子3人
ぼ~っと斜め天井を眺め
待合室で待ちました
次に先生に
ちょっと来てもらって良いですか
何かを言いづらそうにしてる先生の
姿で色んな事が頭をよぎり
私たちに背を向けて
奥へ歩いていく先生に
ついて行きました
息をのみ
何があったのかな
何を先生は見つけたのかな
麻酔がだめだったのかな
もう、逝っちゃったのかな
麻酔かけられてるはずの
海のところに歩いていくまでに
色んな事が頭をよぎりました
海がいる部屋へ近づくにつれて
機械を通して順序よく
心臓の音が聞こえ
『あ~まだ生きてる』
逝きたいときは何時でも良いよ
なんて海に言っておきながら
執着している自分にも
なにいってんのってだめ出ししながら
両親と一緒に海の待つ部屋に入った
私たちに先生が言いました
『麻酔が今かかって寝てる状態なので、
喉に何が詰まってるか口を開けて
みてみたんです。』
と海の口を大きく開け
海の舌を引っ張り、
海の口の奥を覗いてみせる先生は
その視線を私に向け
続けていいました
『そしたら、これが確認できたんです
ちょっと見てもらえますか?』
その言葉を聞いたとたんに
あったんだ・・・・やっぱり
と思ってしまい
涙よりため息が出ました
私が先生の所にいって
海の口腔内を覗くと
先生は『癌があったんですよ...
食道と気管を塞いでいて・・・
これは・・・・
麻酔をとっても、
あるのは窒息死・・・』
残された選択は
一つでした
