建築家の孤軍奮闘な日々 -13ページ目

久しぶりに建築を見た。

7月の下旬から8月上旬にかけて、
瀬戸内国際芸術祭を見に行くため、
高松と直島、犬島へ行ってきました。

谷口吉生さんの丸亀市猪熊弦一郎現代美術館、
東山魁夷瀬戸内美術館を見て、
東京への帰途で豊田市美術館と
資生堂アートハウスを訪れました。

一方、直島では、
ベネッセミュージアムと地中美術館、
リ・ウーファン美術館、家プロジェクト南寺と
4つの安藤忠雄さんの建築を訪れました。

両名ともボクが学生の頃に影響を受けた建築家であり、
今でも質の高い建築を作り続けているのですが、

今回訪れた建築は全て美術館、もしくは
特定のアートのためのものでした。

そんな状況だったからか、
谷口さんの建築は建築で、
安藤さんの建築はアートであるような気がしました。

谷口さんは美しい建築を作ることで
美しい空間を作っている。
安藤さんは美しい空間を作るために
あえて建築を美しくしない。

安藤さんのコンクリートだけの建築は、
繊細さや美しさよりも、
無駄を省いたシンプルさを追求しています。
そのためのディテールは洗練されています。

本来建築は空間を作るのが目的で、
建築家は空間を作るために床、壁、天井を作ります。
空間とは文字通り「空」なのです。

建築家はどのように床、壁、天井を構成すれば、
見た事も無い面白い空間になるかを考えます。
そして、床、壁、天井をどのようにつくれば、
美しくなるかを考えます。

しかし、安藤さんは違うのではないか。そう思ったのです。
つまり、こんな空間があったら面白い、美しいのではないかと考えて、
それを形に形を与えていく彫刻的な作り方。
空間に魅力があれば、建築はシンプルであればそれでいいという作り方。
建築を敢えて美しくしない。
もっとも本来的ではあるが故に、もっとも力強い方法だと思います。

建築をテクニックで作ろうとしてるようではボクもまだまだか。