日高屋・太平燕(タイピーエン)~熊本ラーメンの味 復活!!! | こなもんや三度笠

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11月1日。熊本ラーメンの「桂花」が突然に民事再生法を申請し、事実上倒産しました。古くからのラーメンファンにとっては、とてもショックなニュースです。昭和30年に熊本で創業した桂花が東京に進出して来たのが昭和43年。それまで熊本の豚骨ラーメンを知らなかった東京人にとって、その味はとても衝撃的でした。瞬く間に、評判となり、桂花の豚骨ラーメンを求めて連日、長蛇の行列が出来ました。学生だった私も、新宿歌舞伎町で飲んだ後、必ず寄って食べたものです。

イメージ 3このニュースが伝わる前から、私は熊本ラーメンに興味を持って取材をしていました。そのきっかけは、「熱烈中華食堂・日高屋」の立て看板。太平燕(タイピーエン) 復活!!」とあったからです。太平燕は、中国福建省福州市の郷土料理です。アヒルの茹で玉子を入れた、ワンタンスープのようなスープ料理で福州市では、おめでたい席の宴会料理としてよく出されます。アヒルのことを地元の言葉で「鴨卵 = アッロウン。このアッロウンが、圧乱、つまり「争いを鎮める」の言葉に似ているので「太平」の字を当てました。燕」は、地元でよく食べられていたサツマイモでん粉で出来たワンタンの皮。発音が、宴」と同じなので、「太平燕」は「太平宴」に通じる縁起の良い料理となった訳です。太平燕は、明治時代に華僑によって日本に伝わりました。アヒルの卵が鶏卵になり、ワンタンの皮が、春雨になりました。つまり、福州のスープ料理が、春雨を使った麺料理に変貌したのです。
 
熊本の郷土料理として、熊本市内の中華料理屋の定番メニューです。熊本県以外では、前述の日高屋が2008年9月に初めてメニューに登場させました。でも、これは定番ではありません。また、全国に店舗展開する「味千」は、同じく熊本が本拠です。しかし、私の調査では、東京、埼玉に1店舗ずつ味千の店舗がありますが、どちらも取り扱っていません。東京・池袋のお店でも、以前取り扱ったことがありますが、今はありません。
イメージ 4日高屋の太平燕は、とっても美味しい豚骨白湯スープ。具が豪華で、しかも中華麺の代わりに低カロリーの春雨ですから、肥満のカラダには、とても優しい料理です。こんなに美味しくて健康的な料理なのに定番メニューにならないのが残念です。
イメージ 5もし、太平燕ご興味があれは、今すぐ「日高屋」さんに飛んで行ってください。味千」が、「桂花」を支援する動きがあるようです。九州の豚骨白湯スープを東京に伝えた大功労者の桂花がこのまま消えるのは残念です。どうか美味しい豚骨白湯熊本ラーメンの味を残してください
 
 
 
 
 
 
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下の写真は、熊本ラーメンの原点・「味千」の代表的メニュー「パイクー麺」です。じっくり煮込まれた柔らかい豚のあぶら肉がとんこつスープと見事にマッチしています。
味千は、国内102店舗、海外517店舗。熊本で創業40年の老舗ですが、今や中国を中心に全世界に支店網を構築。日本の食文化を伝える世界企業です。
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