さて、彌生は無事に退院した。


だからといって家庭のいざこざが終わった訳ではない
両親は娘が自殺未遂しようが
何しようが何も変わらなかった。目


彌生は1つ学んだ。
人間性というのは何があっても
自分で反省しない限り変わらないものだと。


この頃になると父は毎日夕飯時に
ひとりの男を毎日連れて来るようになった。
父なりに諍いは避けたかったのだろう。目


この男は仮にHとしよう。
Hは自分も建設会社を経営していたのだが
倒産して一文無しになり家族は離散した。


そのHの保証人になり、部屋を借りてやり
運転手として雇っていた。


彌生はこの下品な男が大嫌いだった。
それが毎日夕飯を食べに来る。
気分が悪かった。ムキー


福島出身のこの男は訛りが酷くて
とにかく下品!
私を彌生!と読んだ。
はぁ?なんで見ず知らずのアンタに呼び捨てに
されなきゃならないんだ?
と毎日ムカついていた。ムキー



いわば、父は恩人である。
仕事を与え、保証人にまでなってやっているの
だから。


ある日、母が口元を緩めて彌生に囁いた。


彌生〜〜Hったら私の事好きみたい」とガーン



何で、そんな事を娘に言う?
この女は真底バカだ。滝汗