（ニコール・キッドマン主演のムーランルージュのヒロイン、サーティーンもクルティザンヌの一人）
毎晩高価なダイヤモンドを身につけて、高価な手袋は使い捨て。
毎夜、宴会を開いては高級ワインを100本空け、
部屋が気に入らなくなれば、高価な家具を一掃して買い直す、という生活を送ったクルティザンヌたち。
ちなみに本当の意味でのクルティザンヌはフランスにしか存在しません。
時代の歪みと矛盾から生まれたクルティザンヌとはどのような存在だったのでしょうか？
彼女たちは貧しい女性たたの希望であり、ルイ・フィリップ王の時代から第一次世界大戦までの100年間、つかの間の輝きと伝説を残しました。
（当時の有名なクルティザンヌ。マネのモデルにも何度もなっていました
）クルティザンヌのお仕事の一つ、
それは、サロンを主催し出会いの場を提供すること
自分のお客である要人たちが出会う会を主催し、お客同士の揉め事の仲裁や、調停能力が求められ、それによりさらに社会的に重要な地位を築いていました
（世紀末のクルティザンヌ・セシル・ソレル）
つまりは人と人をつなぐお仕事でもあったのです
そして次第に、貴族たちにとって彼女たちはなくてはならない存在に。
政治の世界にもクルティザンヌたちは入り活躍しています。敵対する政治家たちの会合を成功させたり、その社会的役割は大きかった。
もしその役割がなければ彼女たちはただの娼婦にすぎなくなってしまいますからヽ(;´Д｀)ノ
ちょっと薩長同盟を成功させた、坂本龍馬にも似てなくもないですが、クルティザンヌたちは女性。男性と男性の間に入って上手くまとめる術に長けていたのです
第一次世界大戦のその前の第三共和制の退廃的なエロティシズムがもてはやされた時代
デュマやバルザック、ユゴーら文豪、あるいはセザンヌ、モネといった印象派の画家が活躍した頃でクルティザンヌたちは多くの画家のモデルになり、小説のインスピレーションを与えました。
彼女のほかにも、 エステル・ギモン、 アリス・オジー、イギリス出身のコーラ・パール、有名な女優でもあったブランシュ・ダンティニー、レオニード・ルブラン、アンナ・デリオン、ジュリア・ベルッチ、椿姫マリー・デュプレシーなど多くのクルティザンヌが誕生しました
（有名なクルティザンヌ、カテリーナ・オテロ。）
ラ・ベル・オテロ＝ 美女オテロと呼ばれました。
また彼女のために命を落とすものが多数いたため、〝自殺のセイレーン″ とも呼ばれています。
（有名なクルティザンヌ、セシル・ソレル
）パリで最も美しく最も悪名高い高級娼婦の一人である、コーラ・パールのシェロー街101番地の邸宅はしばしば宮殿並みに豪華なので、コーラ・パールの屋敷は〝プチ・チュイルリー″ と呼ばれるほど
お城なみっに豪華だったんですね。。
お城なみっに豪華だったんですね。。ナポレオン公がプレゼントした荷馬車一杯の蘭の花をコーラはすべて床にぶちまけてしまい、水夫の服装に着替えて蘭を踏みつけながらダンスを踊った、いやいや、全裸だったという逸話も
クルチザンヌは、愛に寛容でリベラルなフランスだけに許された、時代と歴史的背景と民族独特な気質が作り出した希少な存在。
それ故コーラ・パールがイギリスに帰国しクルティザンヌとしてもう一花咲かせようとしても叶わなかったのは、イギリスとフランスの道徳観念の違いでもある。
そうした役割を果たすことで社交界での存在感をさらに高めていきます
身分は不問。しかし自ら行動するパワー、センス、コミニュケーション能力、並外れたエネルギーの持ち主でなければクルティザンヌにはなれませんでした。
どんな仕事も大変なんですね…
クルティザンヌたちが活躍した時代は、男性が政治や仕事を取り仕切っていた男性社会
クルティザンヌたちが活躍した時代は、男性が政治や仕事を取り仕切っていた男性社会
そんな時代に社会のパイプをつなぎ、ハリウッドの大スターとほとんど変わらない女性たちからは現代にも通じる学ぶところがあります
リアーヌ・ド・プージィは成功したクルティザンヌの一人。彼女は良い教育を受け、一度は結婚しますがすぐに破綻。やがてクルティザンヌの世界へと足を踏み入れていきます。
クルティザンヌとしては、ラ・ベル オテロのライバルといってもいいほどで、宝石の豪華さを競った話は今日でも語り草になるほど
彼女の幼少期の良い教育がリアーヌを他のクルティザンヌたちから一線を画すことになります。
その後リアーヌは高級娼婦をやめ、本物のプリンセス、ギガ大公と結婚しギガ大公妃となりました
肉体派のオテロとは違いまさに知性派クルティザンヌ
晩年は修道女となりました。
