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貴族は働く必要などはありませんから、基本的にすることがありません。なのですることと言えば恋愛くらいびっくり

 
 
一日中男も女も老いも若きも社交に人生を捧げます。
 
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その中でもフランスは、最も洗練された恋の達人でした。恋愛上手なフランス人。。
 
 
 
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貴族はサロンとよばれるサークルに出入りしていました。パリにサロンはたくさんあり、主人は聡明で魅力的な女性がサロンを開いていました。このサロンから、ラ・ファイエット夫人による小説、「クレーヴの奥方」などの作品やさまざまな文化が生まれましたニコニコ
 
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サロンは貴族の優越は生き方、話し方、振舞いなどによって決定されるようになり、交際や会話、文通の官能化、快楽の追及の場となったのです。
学者、作家らを招いて知的な会話を楽しむ場
 
 
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またただ会話を楽しむだけでなく愛人を見つけたり、(愛人はたくさんいたり)結婚相手をみつけたりと、人々は何よりも楽しむことを求めたサロンでは最も重視されたのは階級などではなく、機知に富み、気の利いた会話で人を惹き付ける能力でした
 
 
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当時の社交生活は同じことのくりかえしでした。朝は11時に起き、小間使いを呼びベッドで朝食を食べます。軽くお化粧をして部屋着を着たらお客様と会います。前日に会った人々や本屋さんや美容師、宝石商などなど。。びっくりびっくり
 
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午後になるときちんとお化粧をし、ドレスを着て昼食へ。夕べになると晩餐会、舞踏会、観劇に着飾ってでかけます。昼から夕方までの合間には愛人と密会したり、お手紙を書いたりします。
とにかく忙しいんです
 
 
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最初にサロンを開いたのは、ランブイエ侯爵夫人カトリーヌ・ド・ヴィヴォンヌ。
 
彼女の社交生活のあらゆるものに影響を及ぼし、フランスの洗練された社交界の基礎は彼女によって形作られました。
 
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ランブイエ侯爵夫人カトリーヌ・ド・ヴィヴォンヌ)

イタリア語とフランス語を話す夫人は、美しい物事を愛し、ただヴェルギリウスを読むためだけにラテン語を学ぶような人でした。
 



 
またデッサンの才能もあったらしく建築家、設計図もかける頭脳を持っていました
 
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ランブイエ夫人は素晴らしい。誠実で、優しく情愛に満ち、もてなし上手だ。まっすぐで公正な精神を持っている。
 
 
以前の悪い習慣を改めたのは彼女である。イタリアやスペインの良書を読み、自己の精神修養に努めて、彼女のサロンに頻繁に出入りする人たちに洗練された礼儀を教えている。
 
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夫人が公爵夫人でもないのに、国王家のお嬢様方が会いに来るのは、彼女が良き女友達であり、みんなの世話をしてくれるからだ。枢機卿リシュリューさえ、彼女にかなりの敬意を払っている
 
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邸宅の寝室には、当時用いられていた赤と金色ではなく、青色を用いていた。こちらも斬新で、この部屋は「青い部屋 」として有名となった。ソーヴァルの書物においては、邸宅の事例として最初に夫人邸が紹介され、「最も素晴らしい邸宅」とされている
 
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このようなサロンに出入りしていたデルロス・ド・ラクロは、書簡体小説である『危険な関係』を執筆します

舞台は革命前夜のパリ,フランス貴族の社交界です
 
 
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当時のパリ社交界といえば,文化的に成熟し非常に華やかでした.

文化的に成熟しているということは,それに比例して,倫理的に退廃していることを意味します.

 
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当時のフランス貴族の社交界では,かなり放埒な男女関係が日常茶飯事に行われていたようです
 
 

 

一部の人々はその様な乱行に眉を潜めてはいましたが,また違う人々,特に若い男性の集団は,女性経験の多い男性を人生における師のように崇めていたのです.
 
 
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その様な崇敬を受けている人物の一人に,ヴァルモン子爵という人物がいました。

様々な浮名を流し,社交界ではその名を知らぬ人がいないほどの人物です
 
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彼のやり口の特徴は,目標の女性を見つけたらあらゆる手を使って我がものとし,我がものとした直後にいかに残酷な形で縁を切るか,というものでした。

その手口のあまりの鮮やかさ,大胆さ,それに残酷さによって,淑女連からは疎まれ恐れられ,また,好色漢連中からは崇められていたのでした
 
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そんな彼が,主要登場人物の一人です.


もう一人,主要な登場人物がいます.

メルトイユ侯爵夫人です

彼女もやはり放蕩の限りを尽くしていた女性なのですが,ヴァルモンとは大きな違いがありました.
 
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それは,彼女が世間においては,道徳の士として,一目置かれていたことですニコニコ
 
 
 
彼女は血の滲むような努力と忍耐の末、感情を完璧にコントロールすること、周りの人間を意のままに操る方法をみにつけ、社交界で秘かに発揮していました。

つまり彼女は,表向きでは淑女をうまく演じつつ,裏で様々な男性と乱行を繰り返していたのです
 
 



さて,このヴァルモン子爵とメルトイユ夫人ですが,以前彼らは関係を持ったことがありました.
 
 
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しかし,お互い新たな地への「征服」を誓い合い,別々の道を歩み始めます.

そして,二人がそのような「征服活動」に邁進しているとき.ある少女が結婚のために,小さい時から教育のために預けれられていた修道院からでてきます
 
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物語は,その少女,セシル・ヴォランジュ嬢が,まだ修道院に残っている友人に書送る手紙から始まります

ところで,実はこの「危険な関係」,小説でもいわゆる「書簡体小説」と呼ばれる部類に属します.

名前から予想がつく方もいらっしゃるかと思いますが,小説が全編,誰かから誰かに送った手紙の文章から成り立つ小説なのです.


メルトイユ侯爵夫人は、自分を裏切った愛人が15歳の清純な少女セシルと婚約したことを聞く。
 
 
 
愛人への復讐のために、メルトイユ夫人は以前から関係のあるヴァルモン子爵にセシルを誘惑して堕落させるように依頼アセアセアセアセ
 
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だがヴァルモンは貞節と評判の高いツールヴェル法院長夫人を誘惑しおとすことに興味を持っており、メルトイユの依頼をいったんは断ります。
 
 
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しかしセシルの母ヴォランジュ夫人がツールヴェル法院長夫人に、ヴァルモンの事を非難し近づいてはならないと忠告したと聞き、ヴォランジュ夫人への復讐のために、ヴァルモンはメルトイユ夫人の依頼をOK
 
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メルトイユ侯爵夫人とヴァルモン子爵、二人が仕掛ける退廃に満ちた恋愛ゲームが繰り広げられます。
 
 
この物語の結末は、あまりにも洗練されすぎたが故、ヴァルモン伯爵は死に、メルトイユ夫人も美貌も社交界での信頼を失います。
 
 
 
 
 
当時はこんなこともあったのかもしれません。
作者のラクロは軍人で小説もこの「危険な関係」唯一つです。
 
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