今から2年半前、彼女は会社を退職しました。
その直前から彼女の体調が良くないことは
聞いていましたが、具体的な事は何も知りませんでした。
彼女は僕にこう言いました。
「私、パニック障害っていう病気で、電車とかが苦手なんだ」と。
パニック障害という名前自体は聞いたことがありましたが、
それが果たしてどのような病気なのかは全くわかりませんでした。
ただ、彼女が日々の通勤でかなり身を削っているということは
すぐにわかりました。
でも当時の彼氏がうつ病のために仕事に行けず、
収入もなく、二人の生計を彼女がすべて背負っていた状態を考えると
自分が会社を休むわけにもいかず、
さらに、自殺未遂をされた次の日も出社していたという話しを聞き、
「何て強い人なんだ…」と、ある意味ショックを受けました。
もし自分が同じような状況に立たされたとしたら、
果たして彼女のように強く生きられるだろうか、
公私を完全に切り離して割り切れるだろうか…
この時、僕は彼女に対して尊敬の念を抱き、
自分の弱さに気づかされました。
そして、それまでは明るく元気な彼女のことしか
知らなかったのに対して、
この時初めて彼女の闇の部分に触れた気がしました。
でも、僕の中で「もっと彼女のことを知りたい」という
気持ちが大きくなっていました。
それまでは、ともすれば表面的な部分しか見ていなかったのが、
彼女の奥に潜む本質的な部分を知りたい、
もっと彼女のことを深く知りたいと思うようになっていました。
「あなたが素直に
弱さを出して寄りかかれる
そんな存在に僕はなりたい」