今日は最終話が来るので全話無料になっていた「宝石の国」です。



仏教的なアレやソレがありそうですが、出典とかこれは〇〇からなんじゃないか?みたいな考察とかは出来ないです。



・内容

人間が絶滅した世界で人間の残滓から産まれた存在、鉱物生命体が成仏出来ずに彷徨う人間の魂に狩られてて大変!

綺麗だから狩ってるのかと思ったら、鉱物生命体に愛着持った念仏ロボットの精神を斜め45°でぶっ叩いて直そうとしてたからだった…!

主人公は色んな角度から念仏ロボを叩いたが直らねえ!じゃあもういらね!!

私が代わりに念仏神になる!人間全員ぶっ成仏させてやんよ!!ごーとぅーへる!

一人になっちゃった…

おや?人間滅ぼしロボの生き残りと新たな生命が…

太陽系滅亡!

少し残った主人公くんのカケラと新たな生命体が極楽到着ぅ!

よかったねー




・感想

大筋部分は仏教の四苦八苦とかなんかそういうのから、最終的に永遠の安らぎにゴールって事ぉ?

って感じのゆるふわな感想です。



序盤の仲間の足を引っ張る存在でしかないフォスがなんだかんだと真相に近付いて行くのが良かったです。

フォスの憎めないアホさ可愛いですね。

宝石達は産まれてしまった時点で安寧が無いという所とか人間の残滓をその身に残してしまっているというだけで救いが無いのは可哀想☺️


中盤からメインになる月と月人達こと人間の魂達が全部悪いんだよ😀

まあ、先の見えない状態で数百年以上無為に過ごしていたらこうなるのもやむなし…か?

魂の行き先が分かってたり、魂になる機械が作れるくらい科学が発展しているっていう所はワクワクが止まらねえ!

そこまで発展してんのに念仏ロボ2号を作れないのは何故?


魂だけになって味覚がかなり制限されても料理に拘りまくるの日本人出てる〜!と思ったけど、体が無いと得られる快楽自体が非常に制限されると思うので色々と飽きにくい様に工夫できる料理は強いか〜!と納得もしました。

あとファッションとか、イベントとか。


月人のボスと宝石の黒い子のイチャイチャが割と辛かったです。

苦痛では無いんだけど、なんか胸がザワつく気持ち悪さがあったんですよねぇ…

カンゴームの気持ちが結局誘導されてるような感じがしてしまって、分かりやすい不自由から分かりにくい不自由になっただけに思えちゃうような?

そういった部分は普段はあまり気にならない方なのですが、なんかこの二人の描写は苦手でした。

カンゴームの他人に強制されてた状態から解放してくれた存在に依存してしまう、という関係自体は嫌いじゃないわっ!



フォスの目的が分かりにくいので読んでてモヤモヤする所はありました。

明確な目的が分からない状態で闇雲に突っ走っちゃダメですよね。

ほぼ終わってから明示された「誰からも愛されたいという望み」から「みんなの為の行動」をしてたのかー、と納得はしました。

「自己肯定感」や「承認欲求」に近いんでしょうかね?

フォス自神が言ってますが「自分の望みの正体」を知ろうともしてなかったのがね〜自業自得とはいえ悲劇っぽくなっちゃった理由ですよね〜。

その辺が出来なかったからこそ面白かったのでフォス虐は心の栄養…じゃなかった、アホな行動から導かれる当然の悲劇はスカッとJAPAN🇯🇵!


最終的に地球と消滅!で救われたフォスの残滓?の所はホロリと来ました。「みんなの為」を完全にやり遂げ、自分という残り香ごと人間という過去と完全に決別!みたいな、こう、いいですね。

この辺から「他人に興味があるわけではない」けれど「他人に愛されたい」という相容れない存在だったのかなーと思いますね。大抵の人間は程度の差はあれどそんなもんな気もしますので、人間を体現してる〜!


過去の博士の「橋🥢だから燃やさなきゃ」とかの表現、好き。

それはそれで人間の傲慢さ出てるよーって感じでなおさら👌



中盤最後の1万年でフォスが神になりましたーまでの月での時間、もう少し欲しかったです。

みんながフォスの事忘れて楽しんでるだけのゆるふわSF日常パート、その中で時折「全部背負った人柱」の存在をチラッと思い出す。

みたいなのがね、見たかったですね。もっと分かりやすく読者の情緒を揺さぶってもいいのよ?

結果的に「みんなの為に犠牲になったフォス」を忘れちゃうフォス虐を見たかったな〜!

そういうのが無いからこそ読みやすくはありました。





終盤、なんか哲学的ですね〜

1話が短い!

人間の考えた極楽って感じのものに無生物、無機物を巻き込んで行くのは人間的な部分が非常に出ている感じがしますね。

知性などが必ずしも必要では無いと思うのですが、

人間の善性は救われ極楽に行けるよ、

みたいなのを読者にも伝わるようにするには人間的な言葉に落とし込まなければいけない、

もしかしたら作者的にもそういう葛藤とかあったんかなー、とか思いました。知らんけど




・締め

娯楽SFで文学、哲学を包んで読みやすい作品になっているんじゃないでしょうか。豆大福🐹


正直、よく分からん!って感じです。

言語化が難しいなー、って所が多すぎました。

なんというか興味が無いわけではないけど、考えた末に「へーそうなんだー」という興味無さげな返事しか出来ない話でした。

そうそう。読んでて、あずまんが大王のED「raspberry heaven」を思い出したので、アマプラであずまんが大王を見返したりしてました。あずまんが大王はいいぞ



宝石の国を読むかーとなったのは評判で「情緒がぐちゃぐちゃになる」という感じのを見てワクワクしたからです。

結果的に「死」がほぼ無い世界の話だったからか、あまり刺さりませんでした。

魚の小骨くらいの引っ掛かりを覚える事やフォスの境遇の可哀想さ☺️は良かったですが、感情が震度5や6で揺さぶられないと物足りないよ〜!ってタイプなので震度3で何騒いでるんですか?って感じになっちゃいました。

キャラ同士の掛け合いが軽くて、重そうな話もサラッと流せちゃうから尚の事あまり感情に響きにくかったです。その分、非常に読みやすいのは良かったですね。

軽いのでテンポ良く読める〜!



そんな感じで、無料のおかげで漫画が読めてハッピーでした!


おわり