すうがくの神様は 本当にいると思います。
でも、みんなに対して厳しい
でも、みんなに対して優しい
知りたいと思っても
時折ちらりとヒントを残して去っていく
そんな神様なのです。
数学は そこにあります。
だれも見つけていないところが あるだけで
すうがくの神様は見守っています。
新しい自分が ひとつ知られていくことを
愛してくれる人たちが
自分をまた、知ろうとしてくれることを
でも、みんなに対して厳しい
でも、みんなに対して優しい
知りたいと思っても
時折ちらりとヒントを残して去っていく
そんな神様なのです。
数学は そこにあります。
だれも見つけていないところが あるだけで
すうがくの神様は見守っています。
新しい自分が ひとつ知られていくことを
愛してくれる人たちが
自分をまた、知ろうとしてくれることを
久しぶりに短編かきました。。。
意味不明に暗い主人公ですが・・・。
「あした」
あした私はいなくなる。私は知っている。でも,アキは知らない。今もただこうして,
私の横ですうすう眠っているだけだ。
髪を,かきあげた。アキの色素の薄くて,細いそれ。自分ののびた前髪を比べると,
彼の髪は,ただおとなしく私の指で遊ばれていた。
あたたかい彼の感触と,静かな息と,小さく音をたてている心臓が,私はたまらなく
愛おしくって,もう一度彼の髪をなでた。そして目をつぶり泣いた。
なぜあしたなのか。きっと私は最後まで黙っているに違いない。あしたは彼と会った
初めての日。過去がなかったかのように,その一年間をすっぽり消してしまえばいい。
まだアキは眠っている。首すじをなでてみる。彼は少しくすぐったそうに閉じた目を
ゆがめて,それからまた静かに寝てしまった。
暖かい日差しが,アキの部屋にいきわたる。私は少しまぶしいと感じて,カーテンを
閉めるためにベッドからゆっくり降りた。
「ん・・・」
アキは小さな声を出し,振り向いた私にくりっとした目を向けた。ねぇかえで。きょうは
○○へ行こうよ。
アキはにまっと笑って,ベッドから降りて私のほうへ来た。ねぇ。
そうだね。私はできるだけ自然に笑った。よくわからない。きょうはあと12時間しか
残っていない。それでも。
それでも私たちは準備をして,○○へ行った。あしたまであと10時間。
枯葉舞う季節。私は下ばかり向いていた。アキが私をひっぱった。空が,きれいだよ。
少し風が吹いて,少しずつ黄色と緑の葉が落ちてきて,青い空をかすめていく。
時は静かに,着実に流れてゆく。
ねぇ。
アキは私の手に何か持たせた。手を開くと,それは銀色に光る何かだった。
私はどうしようか困った。アキは私の手からそれを取り上げ,私の左手の指にはめた。
冷たい。そして綺麗すぎる。私は泣いていた。
彼は私のなみだをふきとった。そして微笑んだ。
ぺた。彼のあたたかい手がほおに触れた。とく,とく。鼓動の音。・・・もう一度,彼は
微笑んだ。
あした。あと少しであしたが来る。雲が隠すせいで,星が気まぐれに光っている。
あした。
あしたが来ても,私のぬくもりはアキに残るのだろうか。私は手を伸ばした。
ぺた。
意味不明に暗い主人公ですが・・・。
「あした」
あした私はいなくなる。私は知っている。でも,アキは知らない。今もただこうして,
私の横ですうすう眠っているだけだ。
髪を,かきあげた。アキの色素の薄くて,細いそれ。自分ののびた前髪を比べると,
彼の髪は,ただおとなしく私の指で遊ばれていた。
あたたかい彼の感触と,静かな息と,小さく音をたてている心臓が,私はたまらなく
愛おしくって,もう一度彼の髪をなでた。そして目をつぶり泣いた。
なぜあしたなのか。きっと私は最後まで黙っているに違いない。あしたは彼と会った
初めての日。過去がなかったかのように,その一年間をすっぽり消してしまえばいい。
まだアキは眠っている。首すじをなでてみる。彼は少しくすぐったそうに閉じた目を
ゆがめて,それからまた静かに寝てしまった。
暖かい日差しが,アキの部屋にいきわたる。私は少しまぶしいと感じて,カーテンを
閉めるためにベッドからゆっくり降りた。
「ん・・・」
アキは小さな声を出し,振り向いた私にくりっとした目を向けた。ねぇかえで。きょうは
○○へ行こうよ。
アキはにまっと笑って,ベッドから降りて私のほうへ来た。ねぇ。
そうだね。私はできるだけ自然に笑った。よくわからない。きょうはあと12時間しか
残っていない。それでも。
それでも私たちは準備をして,○○へ行った。あしたまであと10時間。
枯葉舞う季節。私は下ばかり向いていた。アキが私をひっぱった。空が,きれいだよ。
少し風が吹いて,少しずつ黄色と緑の葉が落ちてきて,青い空をかすめていく。
時は静かに,着実に流れてゆく。
ねぇ。
アキは私の手に何か持たせた。手を開くと,それは銀色に光る何かだった。
私はどうしようか困った。アキは私の手からそれを取り上げ,私の左手の指にはめた。
冷たい。そして綺麗すぎる。私は泣いていた。
彼は私のなみだをふきとった。そして微笑んだ。
ぺた。彼のあたたかい手がほおに触れた。とく,とく。鼓動の音。・・・もう一度,彼は
微笑んだ。
あした。あと少しであしたが来る。雲が隠すせいで,星が気まぐれに光っている。
あした。
あしたが来ても,私のぬくもりはアキに残るのだろうか。私は手を伸ばした。
ぺた。