三日三晩の瞑想修行を行う禅堂にて。
夜になると僧たちの中には居眠りする者も。
そんな中、夜風が一本のロウソクの火を吹き消した。
僧A「あっ! 明かりが消えた!」
僧B「あ、しゃべったな! …あっ!」
僧C「おい、坐禅中だぞ! … あっ!」
僧D「もぉ~ 皆んなダメだなぁ~ …あっ!」

すると達磨は無言で手にした小皿を机の上でゴリゴリと磨き始た。
それを見て、
僧D「大師さま、何をしてらっしゃるのですか?」
達磨「君たちは何を?」
僧D「仏になるために座禅を。」
達磨「私は、この皿を磨いて鏡にしようと。」
僧C「(呆れ顔で)鏡になんてなりませんよ」
達磨「それでは座禅で仏になるのも無理だろう」
(一同 驚いて)
僧B「では、どうすればよいのでしょう?」
達磨「仏とは決まった形のものではない。禅の修行も同じことだ。
何のために座るのか
目的を見失っては仏の道は見出だせない。」
僧A「では 何をすれば?」
達磨「根本から始めることだ。」
僧A「? 根本とは?」
達磨「それはすなわち 心」
(一同 考え込む)
達磨「全ての罪は心から生じ、心へ帰する。善悪も心に由来するのだ。
この単純な道理を理解していないと、
せっかくの苦しい修行も全て時間の無駄だ。」
(時間の無駄… 一同黙り込む)
