神経痛性筋萎縮症(NA) | 幸せの条件

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筋萎縮性側索硬化症(ALS)の妻と二人の子供(小学生)の事を綴ります。

妻は2015年頃に右下肢の不自由さを最初に感じ、2016年に大学病院での精密検査の結果、「神経痛性筋萎縮症(NA)」という病名を付けられた。


当時の主治医からは、「ALSまたはNAと思われるが、NAの可能性が高い」というように説明を受けた。


しかし今から考えると、主治医は既にALSだとおおかた疑っていても、わざとNAの可能性を残すように気遣った言い方をしてくれていたのだろうと、思い当たる節がある。


ALSは他の疾患と鑑別する方法が一応はあるようだが、病状初期ではなかなか判別が困難なところがあるようだ。


従い、治療法のある類似疾患の治療法を一か八か試してみて、効果があれば「ALSで無くて良かったですね」、効果が無ければ「うーん。とりあえず経過観察をしてみましょう(ALSの疑い濃厚)」という、医師の間ではお決まりの治療テストパターンがあるようだ。

上記の(ALSの疑い濃厚)という部分は、医師は心では思っていても、初期段階では絶対発言しないルール(?)となっているみたいである。


さてこのNA、あまり聞いた事が無い病名であり、ALSの方のブログ等見てもこの病名と最初に診断された方は見たことが無い。

それだけ、かなりマイナーな病気のようだ。


ネットで調べると、この病気のキーワードとして、「男性」・「中年」・「利き手側の上肢発症」・「肉体労働等の運動負荷」というキーワードが出てくる。

こういった方がこの病気を発症しやすい人の特徴のようだ。


しかし妻の場合、すべての項目でこれらから真逆の存在だ。

主治医もかなり気を遣った(苦し紛れな)鑑別をしたものだと思う。


この病気の治療法としての「γグロブリン大量静注療法+ステロイドパルス療法」を実施したが、残念ながら効果が全く無かった。

にもかかわらず、その「神経痛性筋萎縮症」という仮病名のまま、それから2年半以上、ずっと経過観察という形で、通院する事となった。


ちなみにこの治療法にかかる費用、高額療養費制度を利用しなければいけないほど、高額な治療費でした。