もうすぐ終わりそうな、彼岸花。
白も可憐で良いです!
(少し前に下書きしていたので、もうとっくに彼岸花終わってしまいましたね💦)
さて。
『ケレイブ・ウィリアムズ』
読み終わりました〜。
最後までどうなるのかハラハラしました。
途中冗長に感じる部分もあり、また主人公のケレイブの言動に❓となる部分もありました。
何しろ「この好奇心を満たせるならどんな辛い目にあっても構わないぜ!」と言ってる割にはほんとに辛い目にあうと「何故私がこんな目に合うのか(T ^ T)」とか言っちゃうので、その辺りは突っ込みたくなりました笑!
この作品はおそらく作者のウィリアム・ゴドウィンが当時の世間に訴えたい問題点を、ミステリー・ゴシックの読み物にすることで多くの人に手に取ってもらい、考えて欲しかったから書いたんだろうなと、思うのです。
その問題点とは、
階級社会における裁判制度の不平等
冤罪について社会が無関心であること
牢獄の環境の劣悪さ
などだと思います。
何しろ階級が下のものにとってきちんとした裁判はほぼ無いし(弁護士はつかない)、有罪か無罪かの判断は犯罪者と見なされたものに対する世間の風見鶏具合でどうにでもなるし、冤罪かもしれない疑惑は無視するし、牢獄のひどい環境については、ただ入っているだけで健康な若者が死に至るほど。
こんな当時のイギリスの状況に問題提起を投げかけている作品です。
逃亡劇としても面白かったですよ!
ケレイブの1人語りによる進行の仕方は、作者の娘メアリー・シェリーの『フランケンシュタイン』に受け継がれています。