―…とあるデパート………
父「なぁ、ツグミ…動物を飼うのは本当に大変なんだ…」
ツグミ「…うん…」
父「世話とかは父さんや母さんが手伝ってやれるけど、最後…看取る時は…」
「病気だとか…死んでしまう時は本当につらい…あの店員さんの言う通り、その時の事までちゃんと考えて飼わなきゃな…」
ツグミ「………うん。」
(今はペットショップだけじゃなくて動物の保護施設とかで譲渡会もやってるし…ツグミがもう少し大きくなったら行ってみてもいいかもしれないなぁ…)
父「おっ!おもちゃ屋さんだぞツグミ!今はぬいぐるみで我慢しろな?」
ツグミ「うん!」(あっ、本屋さん…)
「待って!お父さん!本屋さん寄っていい?動物さんの本が見たいの。」
父「ああ、良いぞ。好きなのあれば本も買ってやるぞ」
ツグミ「ほんと〜♪」
わー♪この本動物さんいっぱいだぁ♪
こっちの本も良いなぁ…
父(本物は中々飼ってやれないからなぁ…餌代、玩具代、えー…ペットシーツ…定期的に病院にも連れて行かなきゃならないしなぁ…しかし、考えといてやらないとなぁ…ツグミがもう少し大きくなってから…俺も覚悟しとかないとな;)
ツグミ「お父さん!これ買って!」
父「おっ!いいのあったか?」
ツグミ「うん!!」
[―どうぶつとくらす―]
父(これは…驚いたな…)
ツグミ「お父さん、あのね!ぬいぐるみいらないからこの本も買って!」
[―わんちゃんと暮らすための本―]
[―犬の病気やケガについて―]
父(この子は…本当に命と向き合おうとしているんだな…)
同じ様に6歳の誕生日に犬を飼ってもらって、俺が中学の時に遊び回ってろくに面倒も見てやらずにタロウの病気に全く気付いてやれずに死なせてしまった…俺よりよっぽど大人だ…これが今日6歳の誕生日を迎えた我が子の成長なのか…
――四年後…
お姉さん、これください!
――少女は譲渡会で出会ったトイプードルと一緒に暮らしていた――
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今回のお話しは、ペットとの出会いはペットショップだけじゃない事を書いてみたかった。テレビでしか見た事ないけど、責任を持って最後までお世話をするという事を学んだツグミちゃんなら ペットショップでお迎えするより、お父さんも一緒に向き合って保護施設とかの譲渡会でお迎えする方がいいかなと…捨てられてしまったコや飼い主さんに先立たれたコとか…
ゴスロリ少女と黒兎―命の重さ―で[カオリが言った言葉…このコが死んじゃう時のことまで考えて…]と言った時、ツグミちゃんが「死んじゃうの?」と[死]について少し理解していた…(おばあちゃんみたいに??)おばあちゃんが死んでしまって凄く悲しかった、でもおばあちゃんと一緒に遊んだのは凄く楽しかった…という気持ちがあった。
ツグミちゃんのお父さんも動物が好きで、昔犬を飼っていた…遊びたい盛りの少年はペットの変化に気付いてやれずに死なせてしまった…凄く悲しく、悔しく、後悔した…だからツグミちゃんの(犬が欲しい)という気持ちも理解出来たし、生き物を飼うという事の責任の重さも知っていた。
ゴスロリ少女と黒兎―命の重さ―
カラーバージョン。
ゴスロリ少女と黒兎&名も無き兎達シリーズを描き始めたきっかけ…確か、うさぎブームの時…物みたいにペットブームで買ってブームが去ったら捨てたりする人間がいるからその内捨てうさぎとか野良うさぎとか出てくるんじゃないかと思って描き始めた様な…🤔